国交省、ＪＩＳ規格違反の家庭用塗料２製品への対応方針を公表

【エコビジネス 環境ラベル】 【掲載日】2006.04.07 【情報源】国土交通省／2006.04.05 発表

　家庭用塗料の日本工業規格（ＪＩＳ）表示認定工場である（株）アサヒペン兵庫工場、中国塗料（株）滋賀工場に対し、経済産業省が立入検査を行ったところ、シックハウスの原因物質とされるホルムアルデヒド放散値のＪＩＳ基準値を満たしていない２製品がみつかった問題で、国土交通省は平成１８年４月５日、住宅行政を所管する同省としての対応方針を公表した。
　建築基準法では現在、ホルムアルデヒドを発散するおそれのある建材に対する使用を制限しており、家庭用塗料のＪＩＳ規格もこの規制に対応し、ホルムアルデヒド放散量によるランク表示が規定されている。
　経済産業省の立入検査でＪＩＳ規格違反が判明したのは、（株）アサヒペン製造の家庭用屋内木床塗料「油性ユカ用ニスつやあり透明」と、中国塗料（株）製造の「ポリウラック　Ｆクリヤ　デラックス」。
　これらはいずれも、使用面積が制限される表示ランク「Ｆ☆☆☆」（ＪＩＳ基準値：０．１２〜０．３５ｍｇ／Ｌ）の範囲内にある製品だったが、使用面積制限のない表示ランク「Ｆ☆☆☆☆」（同基準値：０．１２ｍｇ／Ｌ以下）の製品であると表示されていた。
　今回公表された国土交通省の対応方針は、（１）経済産業省に違反の原因究明と再発防止策をメーカーに指導するよう申し入れる、（２）住宅・建築関連業界団体に今回の違反に関する情報提供を行う、（３）確認検査を実施する特定行政庁・指定確認検査機関に、今回の違反に関する情報提供を行い、建築確認段階での設計者らへの違反周知、中間、完了検査段階で該当製品の使用を確認した場合のメーカーへの安全確認指導を要請する、（４）今後、該当製品の使用可能性がある竣工済み建築物を特定する情報が判明した場合には、特定行政庁を通じ、建築主に情報提供を行う−−の４点。【国土交通省】