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環境ニュース[国内]

伊方3号機・中央制御室空調用冷凍機の損傷は分解点検後の組み立てミスが原因に 

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.06.29 【情報源】原子力安全・保安院/2005.06.28 発表

 四国電力(株)の伊方原発3号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力89万キロワット)で平成17年5月に、4台ある中央制御室空調用冷凍機のうち1台で羽根車・シールリングの一部に損傷がみつかった件で、四電は17年6月28日に、原因と対策に関する報告書を原子力安全・保安院に提出した。
 中央制御室空調用冷凍機は、中央制御室や非常用炉心冷却(ECCS)系機器の電源遮断器室などの空調用に使用する水を冷やす設備。伊方3号機に設置されている4台については通常、海水温度に応じてうち1台〜3台の範囲で運転を行っていた。
 この空調用冷凍機は17年4月の機器定期点検時に分解点検を行っていたが、今回の原因調査により、羽根車主軸の中心と羽根車カバーの中心がわずかにずれた状態で再組み立てされ、羽根車カバーに取り付けられているシールリングと羽根車が接触しやすい状況となっていたことが判明。報告書は、このずれのため、点検後試運転時に両者が
強く接触、摩擦を起こし損傷に至ったと原因を推定している。
 また対策としては、(1)羽根車とシールリングを新品に取り替えること、(2)取り替えにあたって羽根車カバーの取付位置を測定器で計測してずれが起こらないように調整すること、(3)今後作業要領書に、ずれを調整する手順を追記すること−−を実施するとしている。
 さらに3号機のほかの3台の空調用冷凍機には異常がなく、伊方1、2号機の空調用冷凍機は構造が異なることから今回と同様なトラブルは発生する見込みがないとしている。
 報告を受けた保安院ではこの原因と対策について、妥当であるとの
判断を示している。【原子力安全・保安院】

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