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環境ニュース[国内]

福島第一6号機で試運転時の給水配管トラブルが判明 原発の告発情報調査結果

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.06.23 【情報源】原子力安全・保安院/2005.06.22 発表

 原子力安全・保安院内に設置された「原子力施設安全情報申告調査委員会」は平成17年6月22日付けで、原子力施設に関する告発情報1件に対する調査結果を公表した。
 「原子力施設安全情報申告調査委員会」は関係者の内部告発がきっかけとなり、原子力発電所の自主点検記録についての一連の不正が発覚したことを受け設置された組織。外部専門家により構成され、保安院に寄せられた個々の告発情報の対応方針を決める権限を持つとともに、この方針に基づいて原子力安全・保安院の担当官が行った調査内容が適切であるかチェックを行うことになっている。
 今回公表された告発情報は17年3月29日から6月22日までの間に裏付け調査が完了したもの。
 告発は16年9月に電話により寄せられたもので「東京電力(株)福島第一原発6号機で昭和54年の運転開始時に、主蒸気配管のうちの給水第3弁の弁体が破損してなくなっているにもかかわらず、黙って運転したことがある」というもの。
 この告発に基づく「原子力施設安全情報申告調査委員会」の調査結果は、プラントメーカーの(株)東芝からの回答で、昭和54年10月の試運転時に給水配管入口弁の弁棒が折損し、弁体や折損した弁棒頭部を外した状態で、運転開始した事実が認められたことを指摘。
 ただしこの弁が技術基準と関係なく設置されているため、弁を外しても安全と重大な支障はなく、当時の法律に照らして法的な問題もなかったとの判断を示している。
 なお、この告発が寄せられた当時、福島第一6号機では東電の自主点検記録の不正問題への対応として、1年間(15年9月30日から16年9月29日まで)をかけた安全点検を行っていた。
 告発に関連して福島県が保安院に「6号機の安全確保取組み状況の判断を保留する」と公表したことを踏まえ、保安院は16年10月8日に「安全確認の結果、6号機は技術基準に適合しており、再起動にあたって安全上の問題がない」との発表を行っていた。
 今回の調査結果は、6号機の現状ではなく告発情報に沿った形で、当時の事実関係をより正確に把握し、評価を行ったもの。【原子力安全・保安院】

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