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環境ニュース[国内]

17原発に対する16年度第4回保安検査結果を公表

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.05.19 【情報源】原子力安全・保安院/2005.05.19 発表

 原子力安全・保安院は、平成17年2月から3月にかけ国内の17原発で実施された16年度第4回保安検査の結果を17年5月19日開催の原子力安全委員会に報告した。
 保安検査は保安規定が遵守されているか確認することを目的とした原子炉規制法に基づく検査。
 今回、各原子力保安検査官事務所はそれぞれの原発ごとに設定した重点項目を中心に立入り検査、物件検査、関係者質問を実施したほか、16年8月に関西電力美浜原発3号機で2次系配管破損事故が発生したことを受けて、関電の各発電所に対しては「特別な保安検査」を実施した。
 その結果としては、17原発いずれについても実施した検査の範囲で保安規定違反事項は認められなかったが、文書管理や内部監査の運用面など保安規定遵守の観点から改善が必要な事項が確認されたため、保安院は各原子炉設置者に改善を指示した。一方、関電の各発電所に対する「特別な保安検査」については、保安規定違反事項や改善を要する事項はみつからなかった。
 このほかには、福島第二原発3号機、福島第二原発1号機、女川原発1号機で、保安検査期間外に3件の保安規定違反が確認された。
 福島第二3号機では17年2月の定期検査時に、制御棒、燃料支持金具、制御棒案内管を原子炉内から蒸気乾燥器、気水分離器仮置ピット、使用済燃料プールに移動させる際、保安規定とは異なり、放射線モニタからの信号を発信させない「ジャンパー処置」を施したことが、また福島第二1号機では、16年12月の核計装系点検・設定値確認検査実施時に、本設スイッチの一部機能を有効にした仮設スイッチを設置し、検査終了後も取り外しを行っていなかったことが発覚。ともに保安院から原因を究明し、再発防止策を報告するよう指示を受けた。
 また女川1号機では、17年2月に原子炉格納容器の高圧注水系タービン排気ライン逆止弁などで弁の着座不良による窒素ガス漏れがみつかり、原子炉を手動停止するケースが発生。この件に関してはすでに、東北電力が17年4月に、原因究明と対策についての報告書を保安院に提出しているが、保安院は17年5月18日付けで改めて、東北電力にその後の運転管理を報告するよう指示している。【原子力安全・保安院】

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