一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁、大気中CO2濃度の2022年5月の平均値は観測史上最高の421ppmと報告
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2022.06.21 【情報源】アメリカ/2022.06.03 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2022年5月に、大気中CO2濃度の月平均値が観測史上最高の421ppm(420.99ppm)に達したと報告した。NOAAのハワイ、マウナロア観測所の観測結果から算出された。同地のスクリプス海洋学研究所(Scripps)もほぼ同じ値の421ppm(420.78ppm)を報告した。産業化以前比で50%の上昇となる。産業化以前の6000年の間、CO2濃度は280ppm前後で推移していた。産業化以後、人類は1.5兆トンのCO2を産出した。現在のCO2濃度は、410万〜450万年前の鮮新世温暖期に匹敵する。この時期の気温は産業化以前に比べ平均約4℃高く、海面は現在より5〜25m高かった。現在の世界の都市の多くは水没する水準である。
NOAAのスピンラド長官と研究者たちは、上昇を続けるCO2濃度は排出削減取組の遅れを示す明白な科学的証拠であるとして、取組のいっそうの加速と強化を強く要請した。
【アメリカ海洋大気庁】