一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、都市の大気質を容易に確認・比較できる大気質ビューアを立ち上げ
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2021.07.07 【情報源】EU/2021.06.17 発表
欧州環境庁(EEA)は、自分が住む都市の過去2年間の大気質を容易に確認し他の都市と比較できる「欧州都市大気質ビューア」を立ち上げた。このツールは400地点以上で観測された323都市の微小粒子状物質(PM2.5)濃度の年平均値を基に、各都市の順位付けと分類を行っている。これによると、2019〜2020年、最も清浄な都市はウメオ(スウェーデン)、最も汚染が深刻な都市はノヴィ・ソンチ(ポーランド)だった。また、127都市が世界保健機構(WHO)の基準値(10μg/㎥)未満で「良好」、5都市がEU大気質指令の基準値(25μg/㎥)以上で「極めて悪い」に分類された。
PM2.5への長期間の暴露は循環器・呼吸器疾患、早死の原因となっている。欧州の大気質は過去10年間で著しく向上したが、2018年、PM2.5に起因する早死者は41ヶ国で約41万7000人にのぼった。
ブルイニンスクEEA長官は、同ツールは問題に対処する力を市民に与え得る具体的な地域情報を提供しており、EU汚染ゼロ目標実現の一助となるとしている。
【欧州環境庁】