一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ海洋大気庁、COVID-19パンデミックによる経済活動の停滞下でも2020年の大気中CO2とメタンの濃度は増加したと発表
【大気環境 その他(大気環境)】 【掲載日】2021.04.23 【情報源】アメリカ/2021.04.07 発表
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)による経済活動の停滞にもかかわらず2020年の大気中CO2とメタンの濃度は増加したと発表した。2020年のCO2の世界平均濃度は412.5ppmで、2019年より2.6ppm増加した。この増加量は、NOAAの63年間の観測史上で、1987、1998、2015、2016年に次いで5位である。COVID-19による経済の停滞でCO2排出は7%減少したと推計されているが、停滞がなければ2020年の増加量は史上最高値を記録した可能性がある。2000年以降、CO2の世界平均濃度は43.5ppm、12%増加した。2020年のメタンの世界平均濃度は1892.3ppbで、2019年より14.7ppb増加した。2000年以降、メタンの世界平均濃度は119ppb、6%増加した。現在の大気中CO2濃度は、約360万年前の鮮新世中期温暖期の380〜450ppmに比肩するという。当時、海面は今日より24m高く、平均気温は工業化以前より14℃高かった。
【アメリカ海洋大気庁】