一般財団法人環境イノベーション情報機構
フランス海洋公園、日焼け止め用UVフィルターの環境影響について初の啓発キャンペーンを展開
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2024.08.27 【情報源】フランス/2024.08.08 発表
地中海に広がるリヨン湾海洋自然公園で、日焼け止めクリームに含まれる紫外線(UV)フィルターが海洋生物に及ぼす影響について初の啓発キャンペーンが行われる。毎年、海水浴客らが泳いだ後には、水面の日焼け止めクリームの層が海岸からも視認できるという。
UVフィルターの中には、一定の海洋生物の内分泌系撹乱や、代謝や抗酸化防御の異常を引き起こすものがあり、藻類の光合成能力にも影響する。
こうした環境毒性は、ソルボンヌ大学等による現地の海洋観測所が 2015年 から調査しており、2024年 の夏、科学的知見を一般の人々につなぐ取組を公園がカヤックやパドルボートの団体と協力して行うことになった。
公園は利用客が取り入れられる対策として、毒性の低い日焼け止め製品を選ぶ、帽子やUVカット衣料を使う等、人と海洋生物多様性を守る様々なヒントをまとめ、各団体のインストラクター等 約40名 に研修を行った。
またキャンペーン用に、問題のUVフィルターを使わない、漁網リサイクル材製のTシャツ 400枚 を貸し出すことにしている。
【フランス生物多様性局】