一般財団法人環境イノベーション情報機構
太平洋島嶼国気候アウトルックフォーラム、2020年10月までの気象予測を中心に討議
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2020.05.21 【情報源】国際機関/2020.04.30 発表
世界気象機関(WMO)は、第6回太平洋島嶼国気候アウトルックフォーラム(PICOF-6)が開催されたと報告した。合意された予測は次のとおりである。1)現在のエンソ(エルニーニョ・南方振動)中立状態は2020年半ばまで続く。
2)北太平洋西部の2020年中のサイクロン(熱帯低気圧)の活動は平年並みから平年を上回る。
3)5〜7月の雨量は、ナウルでは平年以下、北マリアナ諸島、ニウエ、ピトケアンでは平年以下から平年並み、米国領サモアでは平年並みである。
4)太平洋諸島西部の大半では今後3ヶ月の気温は平年を上回る。
5)今後4ヶ月にわたり南太平洋西部・中央部の広い範囲で海洋熱が上昇する。パプアニューギニア北部とソロモン諸島西部の高温に注意すべきである。
6)今後6ヶ月の海面水位は、赤道域西部で平均より上、東部で平均より下、太平洋西部熱帯域の多くの島嶼では平均を上回る。
南太平洋西部の乾期入りと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行のため、水需要の増加が予想される。PICOF-6は、乾期の予報と対策の重要性を強調した。
昨今の気候状況を考慮し、2020年は例年の10月開催に4月を加え年2回の開催、COVID-19流行のためオンライン開催となった。【世界気象機関】