一般財団法人環境イノベーション情報機構
フランス環境移行庁、炭素中立実現への道筋を描いたシナリオを発表
【環境行政 環境基準】 【掲載日】2021.12.16 【情報源】フランス/2021.11.30 発表
フランス環境移行庁(ADEME)は、2050年までに炭素中立を実現する4つのシナリオを発表した。これは各シナリオに伴う選択と変化を示し、国民の意識を高め議論と意思決定を促すことを目的としている。シナリオとして、
1)消費を抑えた質素な生活、
2)地域的な協力を通じた排出削減、
3)グリーンテクノロジーの活用、
4)現在の生活様式のまま炭素回収貯留等の技術を多用、
という異なる道筋を、同じマクロ経済、人口統計、気候変動(2100年に+2.1℃)データに基づいて設定し、それぞれの社会的価値観や食料、住居、移動手段、技術、経済、産業の姿を具体的に描くとともに、それらがエネルギー、気候対策、資源利用に及ぼす影響(たとえばエネルギー需要や再生可能エネルギー比率、自然の炭素吸収源の変化、灌漑用の水の消費量等)を想定、比較した。ADEMEはこの比較をもとに、消費抑制・質素な生活の社会的受容、自然の炭素吸収源(植物、土壌等)の限界等、議論すべき課題を指摘している。
【フランス環境移行庁】