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環境ニュース[海外]

欧州委員会 船舶由来の大気汚染削減戦略を採択

大気環境 交通問題】 【掲載日】2002.12.03 【情報源】EU/2002.11.21 発表

 欧州委員会は、環境及び人体に影響を与える船舶からの排気ガスを削減する新たな戦略を採択した。この新戦略は、海上を航行する船舶からの排気ガスが、地域の大気質や酸性化に及ぼす影響を削減することを目指す。また、環境にやさしい輸送方法として、水運を奨励することにもつながる。
 戦略の主要な部分は、EU域内で用いられる船舶燃料の硫黄含有量を削減すること。欧州委員会は、SO2と粒子状物質の削減を優先課題としている。船舶燃料中の硫黄含有率は、平均2.7%(27000ppm)だが、自動車用燃料の50ppmに比べると極めて高い。今回提案した指令では、燃料中の硫黄分を以下のとおり削減することとしている。
・北海、英仏海峡、バルト海を航行する船舶は硫黄含有率1.5%以下の燃料を用いる(マルポール条約付属書VIによる)。
・EU域内の港湾に入出航するすべての定期旅客船は、硫黄含有率1.5%以下の燃料を用いる。
・EU域内の港湾に停泊中の船舶は硫黄含有率0.2%以下の燃料を用いる。
 この他、戦略には、国際海事機関に対してより厳しい排気基準を主張すること、規制規準より進んだ排出削減を行うため市場ベースの手法を開発すること、低排出船舶の使用を奨励する「クリーン・マリーン賞(Clean Marine Award)」の創設などが盛り込まれている。【欧州委員会環境総局】

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