欧州委員会　第三諸国における16の環境プロジェクトに資金拠出

【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2002.10.04 【情報源】EU／2002.09.25 発表

　欧州委員会は、2002年度の「LIFE−第三諸国」プログラムにおいて資金供与を受ける16のプロジェクトを承認した。これらの新しいプロジェクトは74件の申請の中から選ばれ、補助総額は約577万ユーロ（約6億6000万円）になる（事業費総額は約932万ユーロ＝約11億4000万円）。このうち、15件が地中海地域で実施され、1件がバルト海地域で実施される。該当するのは以下の10ヶ国−ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、キプロス、ガザ・ヨルダン川西岸地区、ヨルダン、レバノン、モロッコ、ロシア、チュニジア及びトルコ。
　選択されたプロジェクトは主要な目的として、能力開発（制度、政策、モニタリングツール、訓練施設、ネットワーク、データベース）及び水質、廃棄物管理から自然保全や生物多様性保全（湿地、海洋環境、自然植物）に至る幅広いテーマを扱っている。プロジェクトの中には地域、国家を越えてEUの環境法令に協調し、協力するものもある。
　具体的なプロジェクトとしては、モロッコにおける湿地利用の調整のためのモロッコ湿地センター設立（約35万ユーロ＝約4000万円／EU補助率67.0%）、ガザ・ヨルダン川西岸地区におけるパレスチナ環境当局への政策、技術支援（約32万ユーロ＝約3700万円／EU補助率70.0％）などがある。
　「LIFE」は、EUとその国境地域における環境保全、自然保護プロジェクトに財政支援を行うユニークなプログラム。LIFEには、3つの部門、LIFE-環境、LIFE-自然、LIFE-第三諸国があり、このうち「LIFE-第三諸国」は、EU加盟申請国及び近隣諸国の環境に関する特定の活動への融資を通じ、LIFE全体の目標たる「革新的な方法でEUの環境政策の策定と実施」に貢献することを目的としている。【欧州委員会環境総局】