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環境ニュース[海外]

UNEP 大型類人猿の生息地の危機を指摘

自然環境 野生動植物】 【掲載日】2002.09.13 【情報源】国連/2002.09.03 発表

 9月3日、大型類人猿の生息地の状況を予測した報告書「大型類人猿―その前途(The Great Apes-the road ahead)」がヨハネスブルグ・サミットにおいて公表された。
 この報告書は、UNEP、大型類人猿生存プロジェクト・パートナーシップ(GRASP:the Great Apes Survival Project partnership)、そしてノルウェー及びアメリカの科学者が作成したもの。現在のペースで道路等のインフラ開発が進むと、アフリカの大型類人猿の生息地のうち、比較的人間の影響を受けずに保存されるのは、2030年までに10%以下になるであろうと指摘している。インフラ整備で奪われる実際の土地の面積だけに着目する研究が多いのに対し、今回の研究は、4つの重要種(チンパンジー、ピグミー・チンパンジー、ゴリラ、オランウータン)について、インフラ開発のもたらす広範な影響(生息地の分裂や騒音による障害)を評価する新たな方法を採用している。
 UNEPのクラウス・テプファー事務局長は、「アフリカや東南アジアにおける無計画な道路建設が大型類人猿の最後のすみかを分裂させ、あるいは、失わせており、密猟者が容易に大量殺戮し、違法取引を行うことにもつながっている。今こそ、同地域の森林の無計画な開発をやめるべきである」と強調。大型類人猿だけでなく、何千種もの他の種を救い、また、食糧や飲料水などを森に依存している多くの人々の暮らしを守ることにもつながるとして、大型類人猿生存プロジェクトに参加しよう、と各国に呼びかけた。【UNEP】

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