イギリス、国内の気候変動適応対策に関する評価報告書が完成

【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2010.09.30 【情報源】イギリス／2010.09.16 発表

　9月16日、イギリスの環境・食糧・農村地域省（DEFRA）は、適応分科委員会（ASC）が、国内における気候変動への適応状況について評価する報告書を作成したことを公表した。この分野では、初めての評価報告書となる。
　報告書では、イギリス国内ではすでに気候変動の影響が起きており、それに対応する準備を開始する必要性を指摘している。また、より積極的な対策を取らなければならない5つの優先部門として、土地利用計画、インフラストラクチャー、建物、自然資源、緊急対策が挙げられている。DEFRAは、報告書への回答として戦略文書を公表し、これらの優先部門における取り組みの進め方について調査するとしている。スペルマン大臣は、「このレポートは目覚ましのようなもの。政府は、自然環境を管理する一部として気候変動への適応を確実にする対策を進めていく」とコメントした。
　適応分科委員会は、2008年の気候変動法によって設立された気候変動委員会（CCC）の分科会の一つであり、政府に対し、気候変動への影響に対し、効果的な対応をとれるよう、助言を提供する制定法上の機関である。【イギリス環境・食糧・農村地域省】