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環境ニュース[海外]

UNEP 生物多様性の喪失は、健康の喪失につながる

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2008.05.09 【情報源】国連/2008.04.24 発表

 急速に進む生物多様性の喪失を食い止めないかぎり、新世代の抗生物質やガンの治療薬など、医学の可能性も失われるおそれがある・・・100名以上の専門家によって執筆された、新しい書籍『生命を維持する』(オックスフォード大学出版局)が警鐘を鳴らしている。
 専門家は、経済的・医学的利益をもたらす可能性のある多くの生物が、それらの生物の秘密を学ぶ前に失われるおそれがあると警告する。
 この本では、医薬品として有益でありながら、絶滅の危機に瀕している生物群として、両生類、クマ、イモ貝、サメ、人間以外の霊長類、裸子植物およびカブトガニという7種を取り上げ、これらの生物種が絶滅するとヒトの健康も損なわれる可能性があると指摘。著者らは、すでに危機的状況にある絶滅危惧種に、一層、圧力を加えるような方法で野生生物を捕獲するのではなく、生物種や生態系の保全・管理を強化すべきだと強調している。
 生物多様性条約事務局のジョグラフ事務局長は、「この本は、生物多様性の喪失が、環境問題であるだけでなく、基礎的・基本的・個人的なレベルで我々に影響を与えるという証拠を提供している」とコメント。
 また、UNEPのシュタイナー事務局長は、「生物多様性条約の3つの柱、すなわち、保全、持続可能な利用および遺伝資源へのアクセスと利益の配分について、ボンで開催される第9回生物多様性条約締約国会議において、現状を打破することが必要である」と述べた。【UNEP】

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