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環境ニュース[海外]

中国 大型車国家第3フェーズ排出基準を実施、自動車汚染規制を全面的厳格化

大気環境 交通問題】 【掲載日】2007.05.29 【情報源】中国/2007.01.04 発表

 2007年1月1日から、国家環境保護総局と国家品質検査検疫総局が公布した「車用圧熱式・ガス燃料点火式エンジン・自動車排気汚染物質排出制限値及び測定方法(中国III・IV・Vフェーズ)」が実施された。これにより、中国で3.5トン以上の大型車とエンジンについて国家第3フェーズの排出基準が実施された。
 大型車・エンジン規制の第2段階と比べると、第3フェーズ基準は排気汚染物質排出制限値がより厳しくなった。一酸化炭素(CO)はkWh当たり4.5gから2.1gに、炭化水素化合物(HC)はkWh当たり1.1gから0.66gに、窒素酸化物(NOx)はkWh当たり7.0gから5.0gに、粒子状物質(PM)はそれぞれkWh当たり0.16g(エンジン動力85kW以下の場合)と0.36g(エンジン動力85kW以上の場合)から0.10gと0.13gに引き下げられた。また天然ガス・液化石油ガスを燃料とする点火式エンジン搭載自動車とその点火式エンジンの気体汚染物質の排出制限値・測定方法を設けた。測定方法を改定し、実験はESC(定常循環)・ELR(負荷煙度実験)・ETC(漸増循環)工程で構成され、各車種・各規制段階に対して、それぞれに応じた実験工程を行うになった。新型エンジンと新型自動車の型式審査規定を増やした。生産一致性検査とその判定方法を改定した。
 3.5トン以下の軽自動車に対する国家第3フェーズ排出基準は、2007年7月1日に実施する。つまり同年1月1日と7月1日からは、国家第3フェーズ排出基準を満たしていない大型車(エンジン)と軽自動車は、新型申請登録が認められないことになる。基準実施から1年後、つまり2008年1月1日と7月1日からは、国家第3フェーズ基準に達しない大型車(エンジン)・ガソリン車(エンジン)と軽自動車は、販売が認められなくなる。
 北京市と広州市では、それぞれ2005年12月30日と2006年9月1日から、軽自動車国家第3フェーズ排出基準が前倒しで実施されていた。2006年1月、国家環境保護総局は、第1次の国家第3フェーズ排出基準適合の車種リスト公告を公布した。2006年11月までに、国家III型4953種を公布し、そのうちOBDシステム(高度車戴式故障診断システム)を搭載したものは854種含まれる。
 新車種の申請審査監督管理活動を強化すると同時に、使用中の自動車汚染への規制も重要である。このため国家環境保護総局は地方環境保護部門に対する指導と支援を一層強め、都市自動車環境車検と環境ラベル制度の構築を積極的に進める。
 中国車用ガソリン低硫化を引き続き進めると同時に、国家環境保護総局は車用燃料の監督管理を引き続き強めていく。そこには「車用ディーゼル油」国家強制基準の整備、ガソリンスタンドガス回収の実施、洗浄剤報告管理の構築、基準ガソリン制度の構築などが含まれる。
 国家環境保護総局が現在制定作業を行っている「中国自動車汚染対策計画」は、今年完成・公布される。国家環境保護総局自動車汚染排出監督規制センターと清華大学が共同で作成した同計画は昨年より始まっており、第1回の調整会合が開催された。【中国環境報】

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