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環境ニュース[海外]

中国環境科学研究院が環境型自動車燃料製品を研究

大気環境 交通問題】 【掲載日】2007.05.25 【情報源】中国/2006.08.17 発表

 中国は、国家強制的基準である「車用無ガソリン」と「車用ガソリン清浄剤」の分野で、車用ガソリンの清浄性、車用ガソリン清浄剤の清浄効果を規範化した。しかし国内市場の現状から見れば、清浄剤を入れた後のガソリン清浄効果や清浄剤の市場状況はいずれも楽観できない。
 2005年と2006年に、中国環境科学研究院は、ある市場で販売されたガソリン清浄剤入り93号車用無ガソリンに対し、数回にわたるサンプリングを行い、評価試験を行った。その結果、国家基準である「車用ガソリン清浄剤」規定の清浄性要求に基づき、全てのガソリンが不合格となった。同様に、小売市場の車用ガソリン清浄剤に対する抽出検査の結果も、これら製品の品質・清浄性等項目は玉石混交の状態である。甚だしくは粗悪なガソリン清浄剤製品も存在し、このような製品が更にエンジンのススを多く生み、排気ガス悪化を引き起こしている。
 中国「車用無ガソリン」の規定では、「2000年7月1日から、北京・上海・広州で販売される車用無ガソリンには、有効なガソリン清浄剤を加えなければならない」としている。北京市、深セン市などでは地方基準・法制により、管轄区内で販売するガソリン・ディーゼルに有効な清浄剤を入れることを規定している。しかし車用ガソリン清浄剤が中国の多数の省・市で使用開始されているにもかかわらず、実際の使用状況や使用効果はさほどでもない。
 実際、中国で2005年5月1日に施行された「車用ガソリン清浄剤」国家基準で、車用ガソリン清浄剤の性能指標・検査方法などは全面的に規定されている。この基準における清浄性エンジンの室内評価方法、防錆性、脱乳性、ノズル詰まり、シミュレーション評価方法などの基本等量には欧州CECと米国ASTMの検定規定が採用され、車用ガソリン清浄剤の清浄性能などに全面的な試験評価が行われる。現在、国内では中国環境科学研究院、中国石油化工股フン有限公司石油化学工業科学研究院、中国石油天然气股フン有限公司蘭州潤滑油研究院などの機関だけが、車用ガソリン清浄剤を評価できる。
 現在、国家環境保護総局は、国家車用ディーゼル清浄剤基準制定の準備をしており、ディーゼル清浄剤の使用を一層規範化することで、台数が増え排気ガスが悪化しているディーゼル車両の排気ガスを低減させようとしている。現在の中国市場における車用燃料清浄剤の使用状況と使用効果から見ると、車用燃料清浄剤管理の主な課題は、車用燃料清浄剤の登録管理制度が未整備であることであり、実行可能な実施規則と監督管理措置が未整備であることである。【中国環境報】

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