中国　初のエコ工業団地の進展状況　広西貴港エコ工業団地は構造的な汚染の解決に成功

【ごみ･リサイクル リサイクル】 【掲載日】2007.05.15 【情報源】中国／2005.04.06 発表

　広西チワン族自治区では初の循環経済モデルは精糖業で現れた。2001年8月貴糖集団は中国初のエコ工業モデル団地の看板を掲げた。数年の経験を経て、同集団のエコ工業チェーンは日々改善され、現在サトウキビからの精糖を核とし、「サトウキビ―精糖−精糖後の廃棄蜜からアルコール生成―アルコール廃棄液から複合肥料生成」と「サトウキビ―精糖−サトウキビかすから製紙―廃液から炭酸ソーダ回収」という２つの主要な工業リサイクル・チェーンを形成している。その他、「精糖後のろ過かす―セメント生成」「製紙中間排水―釜のゴミ除去、脱硫、灰のすすぎ」「炭酸ソーダ回収―形質炭酸カルシウム」など多くの工業リサイクル・チェーンを形成している。
　エコ工業団地の影響をうけ、南寧糖業股フン公司は、溶液製造、製紙分散、トータルの汚染処理の考えに基づき、工場の配置や構造の調整を行い、工場が分散し汚染が深刻だったアルコール精製と製紙を組み合わせて、「サトウキビ―精糖−精糖後の廃棄蜜からアルコール生成―アルコール廃棄液から複合肥料生成」と「サトウキビ―精糖−サトウキビかすから製紙」という２つの工業リサイクル・チェーンを開発し、精糖、製紙、アルコール精製の構造的汚染問題を抜本的に解決している。同公司のサトウキビかす、精糖などの廃棄物の利用率は100％に達し、総合利用した製品の生産額は3.8億元で、企業生産の30％を占める。
　同自治区は各市に対して団地内の資源やエネルギーの流れを合理的に規制し、廃棄物の交換やリサイクル利用、清潔な生産などの措置を通して、団地内の上流企業の生産廃棄物を下流企業の原料に転化し、団地内で「ゼロ排出」を実現することを求めている。
　このほかに、同自治区では重点的汚染源の処理を強化しており、製紙、精糖、アルコール精製などの重点的産業の構造や配置に対して、汚染の深刻な企業の改善、移転、廃水排出量削減、汚染削減などを徐々に進めている。また、技術が遅れている、汚染がひどい、処理不可能などの企業に対しては、期間や程度を分けて営業停止させ、淘汰されるようにしている。【中国環境報】