一般財団法人環境イノベーション情報機構
気候変動が太平洋のマングローブを脅かす〜UNEPが報告書を公表
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2006.07.27 【情報源】国連/2006.07.18 発表
UNEP地域海計画と太平洋地域環境プログラム事務局(SPREP)等による新しい報告書「気候変動と海面上昇に直面する太平洋諸島のマングローブ」が発表された。これは原生的なマングローブを有する16の島嶼国を対象に調査したもので、当該地域全体のマングローブ林の13%が失われる可能性のあることが明らかになった。特に、サモア、フィージー、ツバルおよびミクロネシア連邦への影響が著しいという。
マングローブは魚の生育場として重要であり、海洋汚染をろ過する機能を有し、波の威力を軽減し、地域住民に大切な自然資源を供給している。
気候変動の影響によるマングローブ消失を食い止め、最小限にするため、報告書では、コミュニティベースのアプローチや統合的沿岸域管理、普及啓発の促進に焦点をあて、各地の状況に対応した戦略の要素が示されている。
また、現存するマングローブを一層、健康にし、耐久力をつけるため、陸上起因の汚染を削減すること、また、失われた、あるいは環境の悪化したマングローブを回復すること等の勧告が盛り込まれている。【UNEP】