一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、高速鉄道網の整備と航空・海運向け持続可能燃料への投資拡大の計画を採択
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2025.11.20 【情報源】/2025.11.05 発表
欧州委員会は、EUにおける高速鉄道網の整備を加速すること、及び航空・海運分野における再生可能燃料や低炭素燃料への投資を促進すること、それぞれを目的とした政策文書を採択した。前者は、「欧州横断運輸ネットワーク」(TEN-T)構想に基づき、2040年までに域内の鉄道を高速化して接続性を高めるための行動計画である。
移動時間を短縮し、鉄道を航空便に代わる魅力的な輸送手段とすることで、乗客数の増加や地域経済・観光業の活性化等を目指している。
後者は、航空機燃料の代替燃料割合などを定める規則(ReFuelEU)、及び海運の低炭素化を進める規則(FuelEU)の目標(注)を念頭に置いた「持続可能な輸送に関する投資計画」(STIP)である。
これには、再生可能燃料や低炭素燃料への投資を促進するための資金動員手段を含めた政策的な支援策が盛り込まれている。
両文書の基本理念は競争力の強化と持続可能性の向上であり、EUの輸送システムを、より効率的で接続やアクセスの良い、クリーンかつ強靭なものにすることが狙いだという。
(注)これらの目標を達成するには、2035年までに約2,000万トンの持続可能な燃料(バイオ燃料や合成燃料(e-fuel))が必要となり、このための投資額は1,000億ユーロに上ると試算されている。
【欧州委員会】