一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU、炭素除去の認証枠組み策定規則が発効へ
【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2024.12.09 【情報源】/2024.11.19 発表
EU理事会は、炭素除去関連の取組を対象とした認証の枠組みを策定する規則案を可決した(注)。EUレベルでは初となる任意の認証枠組みであり、信頼性や透明性のある炭素除去や排出削減の取組を奨励する狙いがある。同規則はEU官報に掲載後20日目に発効する。
対象は以下のとおり。
・恒久的な炭素除去:大気中の炭素又は生物起源炭素を回収し数世紀にわたって貯留する取組
・炭素貯留:35年以上の長寿命製品において炭素を回収・貯留する取組
・カーボンファーミング(炭素貯留農業):森林や土壌による炭素の隔離や貯留を増やす、又は土壌からの温室効果ガス(GHG)の排出を削減するもので、5年以上にわたって実施される取組
こうした取組がEU認証を受けるには、定量化、追加性、長期貯留、持続可能性の4基準を満たさねばならず、第三者認証機関による検証を受ける必要もある。
このほか、同規則には、認証機構の設置や監視・検証・報告、回収された炭素が大気中に放出される事態に備える責任メカニズム、EU電子登録簿の作成についても規定がある。
(注)同案については2024年2月20日にEU理事会と欧州議会が暫定合意していた。
【EU理事会】