一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、胎児への健康リスクとなる農薬ダクタールの登録取消手続きを開始
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2024.09.11 【情報源】/2024.08.28 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、農薬ジメチルテトラクロロテレフタレート(DCPA、ダクタール)の緊急停止に続き、DCPA含有の全製品の登録を取り消す手続きを開始した。DCPAは、妊婦がDCPAに曝露した場合、胎児の甲状腺ホルモン値に変化をきたし、低出生体重や脳の発達障害、IQの低下など不可逆的な健康問題につながる可能性がある。
このためEPAは 2024年8月6日、約 40年 振りに緊急停止命令を発出し、DCPA含有の全ての農薬製品の流通、販売、出荷等を禁止。
同月19日、DCPAの唯一の製造業者であるAMVAC社から、DCPA含有の農薬製品を自主的に取り消す意向が示された。
EPAは同月29日、自主的取消に関する一般意見募集を開始、募集終了時に最終的な取消命令を公表する予定である。
AMVAC社は、卸売業者や小売店、最終使用者が保有する在庫の特定、残存するDCPA製品の追跡、効果的かつ効率的な回収作業を行う包括的な計画を策定している。
EPAは同社と緊密に連携し、既存のDCPA製品の返品プログラムに取り組む。
【アメリカ環境保護庁】