一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU、広範な製品を対象としたエコデザイン規則が発効
【環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2024.08.06 【情報源】/2024.07.19 発表
EU市場で販売される製品の循環性やエネルギー性能、その他の持続可能性を大幅に改善することを目的とした「持続可能な製品のためのエコデザイン規則」(ESPR)が2024年7月18日に発効した。同規則は、広範な製品を対象に次の観点から製品要件を設定するための枠組である。
・耐久性、再利用性、アップグレードや修理のしやすさ
・循環性を妨げる物質の有無
・エネルギー・資源効率
・リサイクル材の使用
・再生やリサイクルのしやすさ
・CO2排出量や環境負荷
・デジタル製品パスポート(DPP:注)等による情報開示
同規則では、EUにおいて初めて、規制対象の製品すべてにDPPが求められる。
また、売れ残った消費財の廃棄防止措置を講じることを事業者に義務付けている。
加えて、売れ残った繊維製品や履物の廃棄が禁止され(中小事業者は猶予や特例あり)、今後は禁止の対象が広げられる可能性もある。
具体的な規制内容は製品グループごとに順次策定される予定で、最初はエネルギー関連製品をはじめ影響力の大きい製品(衣類、家具、鉄鋼など)が対象になる見通しである。
(注)製品につけられたスキャン可能なタグ。タグをスキャンすれば製品の持続可能性に関する情報を簡単に読み込めるようになっているものを指す。
【欧州委員会】