一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス、屠殺・肥育を目的とする生きた動物の輸出を禁止する法律が成立
【自然環境 その他(自然環境)】 【掲載日】2024.06.05 【情報源】/2024.05.20 発表
イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、屠殺・肥育を目的として生きた動物(牛、羊、豚、山羊、馬)を同国から輸出することを禁じる動物福祉(家畜輸出)法が国王の裁可を得て成立したと報告した。EU離脱で実現したこの法律により、動物が海外への輸送中に劣悪な環境で受けるストレスや疲労、怪我を阻止し、食肉処理は高福祉の国内で行うことを確保する。但し、繁殖やコンペなど特定の状況下においては、動物福祉を守る法的要件を満たせば、今後も輸出が許可される。
イギリス政府は、世界動物保護指数で最高ランクのG7国として、動物福祉基準を強化し、全ての動物をその全ライフステージで愛護することに取り組んでいる。家畜については、豚や卵用・肉用鶏に新たな法的福祉規範を導入し、従来のバタリーケージの禁止や食肉処理場のCCTV設置を義務づけた。
DEFRAは、2021年の動物福祉行動計画の発表以降、動物の知覚力を認識する法の導入や動物虐待の厳罰化、象牙禁止措置の適用拡大、粘着剤トラップの禁止など様々な取組を進めている。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】