一般財団法人環境イノベーション情報機構

EICピックアップ環境を巡る最新の動きや特定のテーマをピックアップし、わかりやすくご紹介します。

No.183

Issued: 2010.10.14

COP10 いよいよ開幕

目次
COP10の会場構成
会議のスケジュール

各会場の場所
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 生物多様性条約の第10回締約国会議(COP10)が愛知県名古屋市で10月11日から開催されています。今回と次回は、現地からレポートさせていただきます。
 会議場のなかでは、さまざまなテーマの議論が盛りだくさん。「COP10は重要な議題が並んでいる。もしかしたら、一番最初のCOPと同じくらいか、それ以上に重要となりそうだ」という海外の専門家もいます。
 会場の外の交流や催し物会場でも、イベントが盛りだくさんです。

 今回は、会場の様子についてレポートします。

COP10の会場構成

『生物多様性交流フェア』の会議場
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 COP10の会場は大きく3カ所に分かれます。
 締約国の交渉が行なわれるメイン会場といえる会議場は、愛知県名古屋市の名古屋国際会議場。すぐ脇に堀川が流れています。そのすぐ横、名古屋学院大学との間の公園には、『生物多様性交流フェア』の会場が設置されています。NPOを中心に、大学や企業などがテントを出して、一般の訪問者を含めた交流の場となる予定です。
 愛知万博の跡地でもある、モリコロパークでは、COP10の発表・交流事業のステージが『地球いきものEXPO in モリコロパーク』として、9日・10日の週末にはオープニングの各種イベントが開催されました。
 名古屋の目抜き通りの栄の久屋大通のオアシス21では、『COP10情報発信ステーション』として、各種のイベントのステージが開催されます。

生物多様性交流フェアの様子

生物多様性交流フェア外観


『地球いきものEXPO in モリコロパーク』
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『COP10情報発信ステーション』
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COP10情報発信ステーションの全貌

ブースの様子


ブースの様子

モリコロパークでのオープニングトーク(10月9日の様子)


 事前登録の確認をして、証明写真を撮ると、首から下げるID証が発券されます。これは、国際会議では共通したプロセスです。
 COP10の会議場では、IDの他にも会期中に地下鉄の乗車カード、リュックサックが支給されます。リュックサックには、愛知名古屋の会場界隈の地図、名所案内、ボールペン、Tシャツ、ピンなどのグッズが入っています。リュックの横には、マイカップ用のタンブラーも入ります。さらに、海外からのゲストには特にうれしい名古屋城、徳川美術館への招待状や割引券も支給されます。

支給されるリュックサック

リュックサックの中身

交通地下鉄カード

会議のスケジュール

鹿野道彦農林水産大臣が議長となった、オープニングの様子

 会議のスケジュールは、10月11日(月)にカルタヘナ議定書についてのMOP5/COP10が開始。その後、10月18日(月)から生物多様性条約についてのCOP10が開催されます。COP10の会期中も、10月24日(日)〜26日(火)に国際自治体会議、27日(水)〜30日(土)には、ハイレベル級会合として、閣僚などの政策決定者たちによる議論が行なわれます。

 24日〜26日の国際自治体会議は、世界で生物多様性保全に取り組む自治体を中心に国際機関などの関係者が参加して開催されるもので、「都市と生物多様性」をテーマに、世界の自治体の情報共有・経験交流を深めるとともに、生物多様性保全のための地域行動の一層の拡大の重要性を世界に呼びかけるとしています。

スケジュール A
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スケジュール B
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 条約の締約国会議は、歴史的に政府関係者や市民団体の参加が活発な一方で、農協など農業従事者や企業を含む民間セクターの参画が不十分であったと指摘されてきました。
 しかし、今回の会議では、多数の国内外の企業がイベントや交流フェアに参加を表明しています。まだ参加が未定の企業の関係者も、自社の活動が生物多様性にどのような関わりがあり、影響を与えているのかをふりかえるきっかけとして、COP10は有意義な機会となりそうです。

 会場では、6日(水)から準備会合も開始され、急ピッチで準備が進んできました。会場周辺には、臨時のコンビニが出店し、中庭には車の屋台がきてご飯などを販売しています。

企業に関わるイベントのスケジュール
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会場の様子


中庭の様子

小グループの様子


 次回のCOP10レポートもお楽しみに。(11月の掲載予定です)

記事・写真:香坂玲・来野とま子

〜著者プロフィール〜

香坂 玲

東京大学農学部卒業。在ハンガリーの中東欧地域環境センター勤務後、英国UEAで修士号、ドイツ・フライブルク大学の環境森林学部で博士号取得。
環境と開発のバランス、景観の住民参加型の意思決定をテーマとして研究。
帰国後、国際日本文化研究センター、東京大学、中央大学研究開発機構の共同研究員、ポスト・ドクターと、2006〜08年の国連環境計画生物多様性条約事務局の勤務を経て、現在、名古屋市立大学大学院経済学研究科の准教授。