No.017
Issued: 2026.02.09
第17回 新潟県佐渡市長の渡辺竜五さんに聞く、美しい島 佐渡 人とトキとの共に生きる島づくりを目指して

ゲスト:佐渡市長 渡辺竜五(わたなべ りゅうご)さん
- 1983(昭和58)年3月 新潟県立相川高等学校卒業
- 1983(昭和58)年4月 相川町職員採用
- 2011(平成23)年4月 佐渡市農林水産課長
- 2014(平成26)年4月 佐渡市総合政策課長
- 2015(平成27)年4月 佐渡市総務課長
- 2016(平成28)年4月 佐渡市総合政策課長
- 2017(平成29)年4月 佐渡市相川病院 管理部長
- 2018(平成30)年4月 佐渡市教育委員会 社会教育課長
- 2019(平成31)年3月 佐渡市役所 退職
- 2019(平成31)年4月 サンフロンティア佐渡株式会社 専務取締役
- 2019(令和元)年11月 サンフロンティア佐渡株式会社 退職
- 2020(令和2)年4月 佐渡市長初当選(1期目)
- 2024(令和6)年4月 佐渡市長当選(2期目)
聞き手:一般財団法人環境イノベーション情報機構 理事長 小林正明
自然と文化が共生する佐渡の歴史
小林理事長(以下、小林)― EICネット「首長に聞く!」に登場いただきましてありがとうございます。
佐渡市では「ゼロカーボンアイランド」を掲げ、「歴史と文化が薫り人と自然が共生できる持続可能な島」をテーマに内閣府の「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」に選定され、SDGsに関して先導的に取り組まれています。
歴史的には、佐渡金山が400年の歴史を伝える史跡として有名で、2024年にはユネスコ世界文化遺産にも登録されました。トキについては地元のご尽力もあって、いったん野生で絶滅したものがここまで復活してきた稀有な例として、自然保護についても先進的な地域だと思っています。
そういったことも含めて、まずは佐渡市についてのご紹介を、市長からお伺いできればと思います。
渡辺市長― 佐渡は「古事記」で7番目にできた島と記載があります。「日本書紀」だと隠岐島とともに5番目とされています。これは、日本という国ができたときに佐渡も含まれていたということです。
西暦800年くらいには、京都の清水寺(きよみずでら)を模した清水寺(せいすいじ)が開基され、平安時代には砂金も採れていました。鎌倉から室町にかけては皇族などの流刑地として知られています。長い歴史があって、そこに多くの人が住んできた土地です。
江戸時代初期、日本の人口が1200~1300万人くらいだったときに、佐渡には8~9万人ほどの人口があり、鉱山の町として栄えていました。鉱山では、測量や金の採掘にかかわるいろいろな技術が開発され、例えば、鉄を作る技術が農耕技術に転用されたことによって土地の開拓が進んでいきました。また、多くの人が集まってきたために食料を確保する必要が生じ、山間部でも棚田が開かれ、そこにトキが棲みついて、昭和の頃に農薬の影響で平地でエサが取れなくなっても山の田んぼで生き延びることができました。ですから、経済と自然が循環していることを証明している島といえますし、その結果、トキが最後に暮らした島になりました。
われわれの島が、自然と経済が循環しながら、人が生きるということと共生しながらできていったという歴史は、本当に興味深いです。
トキが舞う島も佐渡だけですが、島民が十数か所の神社で能をやっているというのも、奥深い文化が感じられます。自然も豊かで、お米はトキと共生するお米として特産品になっていて、おいしいから食べてもらえますし、海ではブリからマグロまで獲れて、食も豊かです。自然と文化が共生する島は素晴らしく、住んでいて誇りに思います。
世界文化遺産「佐渡島の金山」
通学路のトキ
トキが教えてくれたこと
小林― トキが最後まで残った島でトキの野生の再生が実現したというのも、歴史的な由縁があったということですね。
渡辺市長― 歴史を紐解いていくと、金山という経済的な行為によって多くの人がいたことで、実はトキも居場所があったということです。これは生物多様性にとって一つの盲点で、例えば、アフリカのジャングルの奥地にしかいないような生物もいますけど、日本型の生き物は里地里山と共生して種を保っています。今、数を減らしているスズメやホタルにしても、人間の生活環境と密接に関係しています。
佐渡には、自然と文化・歴史があって、そこに植物境界の北緯38度線が通り、対馬海流の暖流とリマン海流の寒流がまじりあう日本海の気候と地形が作り出す美しい自然と生きもの、そこから恵まれる食、それらが佐渡の一番の魅力になっています。
そんな中で私たちが目指しているのは、離島という環境の中でどうやって持続可能に暮らしていくかということです。トキには、本当に多くのことを教えてもらいました。トキの再生は難しいと思っていましたけど、見事に成功しましたよね。トキに教えてもらったことの一つが、経済と自然の豊かさがうまく共存するということでした。
最初は「トキを守ろう」だったのが、次第に「トキのいる環境でお米を売っていこう」という考え方になりました。でもよく考えればそうではなくて、トキがいるというのは地域があって、地域には文化があって、トキと農業がくっつくと文化を守っていくことにもなるので、地域全体のコミュニティがしっかり作れるわけです。それが農業なのだと、そんな三段論法で考えるようになっていきました。
小林― 素晴らしいお話をありがとうございます。もともとSDGsの要素の環境・経済・社会・文化の入った、非常に総合的な素材が佐渡にはあったということですね。
市長ご自身は、役所にお勤めの頃からさまざまなセクションに携わられています。ここで、市長ご自身が取り組まれたことや、今後こんなふうにしていきたいなど展望があればお聞かせください。
渡辺市長― 市役所の職員の時、一番の契機になったのが「朱鷺と暮らす郷」認証米の取り組みです。佐渡の自然再生では、トキの保護ではなくて、トキが暮らせる環境を整備すること、そうした環境が生み出す経済をつくろうとして考えたのが、「朱鷺と暮らす郷」認証米です。だから、エリアで区切らず、佐渡全体を対象にしています。佐渡全体の環境再生が、トキのいる環境を作っていくというコンセプトです。
それによって、トキのお米でなくても佐渡のお米自体に評価をいただいて、その評価が経済的価値を生むようになりました。
空を舞うトキ
「朱鷺と暮らす郷」認証米パッケージ
佐渡の弱点 エネルギーを味方に
渡辺市長― トキの次に考えていたのは、島の中で環境と経済が循環するモデルを作ることでした。
人口減少していく中で、循環型経済を柱にすることを総合政策課長のときに考えていました。国から補助をいただいてさまざまな事業を実施しても、結局は東京にお金が返っていってしまいます。佐渡でお金を留めるには、佐渡でものをつくって、佐渡で売っていく仕組みが必要だったのです。
佐渡の一番の弱点が何かと考えたとき、それはエネルギーでした。ほとんど全量買って、購入費の全額が島の外に出ていきます。例えば、島内電力の化石燃料資金として約100億円のほとんどが島外に流出しています。10%でも島内で発電できれば、10億円ほどが島に残る計算になります。
ZEB庁舎も含めてこれが一つの大きな方向性で、市長になったときから取り組みたいと思ってきました。環境と経済の共存をトキで実現しましたが、さらに発展させて佐渡全体の経済とリンクさせていこうというものです。全市民がかかわって、全市民に大きな影響が及ぶ、しかも一番取り組みやすいのがエネルギーでした。
大きな転機となったのが、3年前の大停電です。2023年12月18日~29日まで停電しました。原因は、海が温かい状態で寒気が入ってくることで、今までにないような湿雪が降ったことでした。竹やスギが折れて、電線を倒して大停電になったのです。
2024年には能登地震もありました。そのときに感じたのが、エネルギーの自立が、防災上も非常に重要だということです。島や半島は人が来るのも大変ですし、そもそも部品や物資が届くのも遅いのです。冬に海が時化(しけ)たら船は出ませんから。
人が生きる豊かさには、「生きる豊かさ」と「暮らす豊かさ」の2つがあると思っています。
生きる豊かさには、自然や文化、トキなどいろいろな要素があります。例えば、東京で満員電車に揺られて2時間かけて通勤するよりも、佐渡の方がいいですよねということです。これが、人が人として生きる豊かさで、その元が自然・文化・歴史ですから、佐渡の環境でつくっていきたいし、十分チャレンジできると思いますし、実際にそれが好きで多くの人が移住してくれています。
だけど、もう一つ「暮らす豊かさ」があります。生きるだけでなく、人が暮らすとなると、経済がかかわってきます。そうすると、都心部と比べると給料の額では敵いません。経済行為としては東京の方がはるかに便利で快適です。
それをどうすれば逆転できるか。一つは、自然エネルギーだけで生きていける環境で、エネルギーコストがゼロになれば、例えば、古い空き住宅を改装して移住者に提供することで、東京の住居費用よりも安く生活できます。稼ぎは少なくても、可処分所得は見劣りしなくなるわけです。生きることと暮らすことを豊かさの中で考えて、本当の豊かさを提案して、移住・定住支援にまでつなげていきたい。それもすべて、エネルギーの在り方として考えています。
公共施設からはじめる再生可能エネルギーへ
小林― エネルギーと暮らしということにも関係すると思いますが、先ほどインタビューに先立って、市庁舎をご案内いただいて、ソーラーパネルや蓄電池の整備をされている状況なども見させていただきました。
当機構も地域レジリエンス等の補助金執行により取組を支援していますが、具体的な取り組みについてお話しいただけますか。
渡辺市長― 各庁舎や学校に設置している太陽光パネルは脱炭素先行地域事業計画の中で決めているもので、第3次まであります。これによってどういうことが起きるかというと、万が一災害が起きても各拠点では発電できるようになるわけです。その拠点がどんどん広がっていくので、避難所に行くと発電ができていることになります。
しかも、普段からエネルギーの活用ができます。市庁舎の整備計画がすべて整えば、平日はほぼ自然エネルギーで動かすことができて、休庁日の土日・祝日に電力が余れば、市民サービスとしてEVの充電供給などに充てることもこれから検討していきます。そうしたサービスを提供することで、災害時にもEVがあれば電気がコントロールできるという市民の認識が広がることも期待できます。
企業も、これだけ電気料金が上がってくると、工場でもパネルを設置した方がコスト削減につながります。島全体で公共施設や民間企業がエネルギーのあり方を変えていくと、大きな方向転換になります。
佐渡市庁舎はZEB Readyを取得
天井はパネルがなく木製ルーバーのみ(地震時の天井崩落防止・コスト削減のため)
実はこれから仕掛けたいのは、森林再生です。これも大きな課題がありますが、本格的な循環型のバイオマス発電に取り組んでいきたいと考えています。
伐り出すところが一番の問題で、そこをどうコストを下げて実現できるか。皆伐に近い形で進めて、木材はペレット化して発電に使い、新たに植えるときには森林環境譲与税【1】を活用して丁寧に植樹していけば、クレジット化【2】もできるんじゃないかと思っています。
太陽光パネルを設置してエネルギーの自給を進めて災害時の拠点化や普段のエネルギーの循環型経済を佐渡発のエネルギーに変えていくことを一つの柱にしながら、今度は森林の再生や自然再生と島内のエネルギーの循環を次のステップとして狙っています。
最初にお話しした、島の中で自然再生とエネルギー、経済が循環していく仕組みが作れると思っています。
独自の目標 SDGs 18番目は「歴史・文化の継承」
小林― 私も田舎出身で、東京での生活が長くなっていますが、物質的に充実していることが、本当の意味の豊かさなのかといわれると、思うところもあります。
今、佐渡市がSDGs未来都市やモデル事業に選ばれて、全国のお手本になっていると思いますが、お話を聞いていますと、経済の自立や循環について最初に取り組んでいかれたのは、どうもそれよりも早かったように感じます。
環境に配慮することが負担と思われていた時代から、逆転の発想で生活の豊かさを求め、経済のもとになるということを考え、実践されているわけですね。
こうした取り組みは、全体的には市民のいろいろなお立場の方がそれぞれの部門で気持ちを持って取り組んでいかないと進んでいかないと思います。パートナーシップがSDGsでも、またゼロカーボンでもキーワードとして言われていますが、そんなことも含めて、SDGsのトップランナーとしての取り組みやご苦労、あるいはこれまで得られた手応えなど伺えるとありがたいです。
渡辺市長― SDGsについては少し概念がわかりにくいところがあると思っています。そこで、SDGsの17の目標に加えて、佐渡市では独自に18番目の目標「佐渡の歴史・文化を未来へ」をつくりました。佐渡の歴史・文化に誇りや愛着を持ち次世代へ継承する取り組みのシンボルとしています。
こうした中で、今、特に力を入れて取り組んでいるのが、多くの企業に佐渡で活動してもらい、それらの活動を市民活動としてつなげていくことです。
佐渡市では、「佐渡島自然共生ラボ」として、NTTデータと新潟大学が連携して学生と議論したり、企業の社長にも参加いただき、さまざまな形で佐渡の再生や環境問題などについて議論していくシーンができています。
市役所にも、これまで多くの企業の方に佐渡市の職員として働いてもらって、佐渡の歴史・文化を継承し、課題解決につなげていく取り組みを進めています。
SDGsはトキについて見ていただければわかるという話をよくしています。トキを保護するのではなくて、トキが暮らせる環境をつくるという認識で見ていくと、人々の行動が変わることでいろいろなことが変わっていくということがわかると思います。
佐渡市独自のSDGs18番目の目標 ~佐渡の歴史・文化を未来へ
佐渡島自然共生ラボが主催した情報交換の場「自然共生のみらい会議」(2025年10月)
小林― 活動の中心は佐渡市で暮らしをつないできた市民の方だと思いますが、新住民も受け入れて取り組んでおられるわけですよね。
渡辺市長― そうですね。移住者や関係人口も含めた新しい知見をどんどん入れていくことが大事だと思っています。職員にもよく言っているのですが、目先を見て判断せず、少し遠くの上からの視点で見ていかないと現状も見えてこないですから、多くの人と触れ合い、話して、知見を得てほしいと話しています。
小林― トキも飛んでいますから、鳥の目ですかね。俯瞰して。
渡辺市長― ぼく自身の経験で、トキの野生復帰に取り組みながら、世界農業遺産への認定に奔走したとき、農業が食だけでなく、農村集落のコミュニティや文化も守っていることの理解が進みました。だって、農業は地域住民が協力し合っていかないとできないわけですから。
当時、環境省や農林水産省、国連大学の方などにもいろいろな話をさせていただき、多くの人と出会うこと自体が、佐渡の変革につながっていきました。
SDGsには個々の取り組みもたくさんありますが、多くの人が参画して、この島の持続可能性を議論しながら、役割のある方々が一つずつ自分の目指すべき道を見つけて取り組んでいくことが重要です。人の出会いを生み出し、刺激を与え続けていくことが市長としての一番の仕事かなと思います。
課題先進地から課題解決地への移行モデル
小林― 早い時期から一番肝心なところを見抜いて取り組んでこられた印象がありますが、棚田も含めた農業とトキなど佐渡の自然全体が世界農業遺産としても認められましたし、佐渡金山は世界文化遺産にもなりました。そうした中で、世界とのつながりの影響もあったのでしょうか。
渡辺市長― 世界とのつながりは大きいですね。
世界農業遺産は担当職員として、当時の市長と一緒に現地に行きましたし、世界文化遺産のときは市長として世界遺産委員会に出席しました。そうした場に立ち会って、外から見る佐渡という視点を持てたことは大きいと思います。
小林― お聞きしたいことが広がってしまいますが、若い世代とのつながりや関係はどのようにお考えですか。
渡辺市長― 大学生などで佐渡に関心を持っている人を対象に、第二の故郷化を考えていました。日本の人口の約3割程度が首都圏に集中していますが、その多くは佐渡のような離島の四季や文化を経験することはあまりないと思いますから、佐渡の経験が大学生活のよい刺激になると思います。
職員時代から、多くの大学を訪ねて、交流協定を結んできました。学生が定期的に佐渡に来るようになると、地元の人も若い大学生と触れ合うことで刺激を受けることができます。
大学生は都市部では見えづらい課題を佐渡で見つけて、その解決を考えています。佐渡で小さなモデルを作れば、きっと日本の地方で通用すると思っています。「朱鷺と暮らす郷」認証米は一つの事例です。今度、脱炭素の分野でもそうなってくれればいいと思います。
小林― 日本全体が課題先進国と言っていますが、その中のトップクラスの課題先進地というわけですね。今後の展開についてはいかがでしょうか。
渡辺市長― まだちょっと難しいのですが、本当は風力+水素も考えたいです。風力による大規模発電と、余剰電力を使った水の電気分解による水素の生成です。
実はすでに検討したのですが、太陽光発電で試算したところ、そのまま使った方がエネルギー効率がよく、水素化するのは無駄という話になり、諦めました。それで風力を検討しているところですが、トキもいるので難しいところもあります。水素についてはまだまだこれから将来的な構想だと思っています。
水素エネルギーを導入して自然エネルギーの出力を補完する形ができれば、ベースロードとして安定供給が可能になるという夢は持っています。
小林― 余剰電力を、蓄電池なのか水素なのか何かしらの形で蓄積し活用していくことができるとよいのでしょうね。
渡辺市長― 現状の蓄電池の価格だと大規模には難しい状況です。
今のところは、まずはエネルギーの利用としてバイオマスを導入し、森林再生と生物多様性につなげていきたいと考えています。
佐渡の森って、すごいんですよ。日本海側の割に暖かい海流が流れていて、その一方で山の標高は1100メートルと高いことで独特な森ができています。
つまり、暖流がジオパークの特徴でもある海岸線の絶壁に当たって上昇気流を起こし、山を登っていって、霧が発生します。スギはものすごく水のいる樹種で、屋久島は「雨の天然スギ」として知られますが、佐渡は雨がそれほど降らない代わりに霧が多く、「霧の天然スギ」と呼ばれています。だから北部の高い山に分布しています。
小林― 車で走っていると広い平野があると感じるのですが、地図を見ると確かに森林地域が多いようですね。
渡辺市長― 市の面積の7割が森林です。シカ、サル、イノシシ、クマはいませんから、安心して自然を楽しめます。春になると、シラネアオイなどの山野草を見に多くの人が佐渡の山を歩くのです。そうした独特の地形と森林植生も佐渡の特徴です。
そんな島の自然再生を、エネルギーと人の行動と経済をうまく循環させながら、冒頭お話ししたように、負担ではなく、みんなが豊かさを求めることが、実はエネルギーや自然再生につながっていく、そんな島になるといいと考えています。
小林― 最近はネイチャーポジティブなど自然生態系への取組が国際的にもかなり変わってきていますので、ぜひ楽しみに拝見していきたいと思います。
なかなか楽しい話が尽きませんが、最後にEICの読者に向けてメッセージをお願いします。
渡辺市長― 環境については、皆さん、知っているようで、知らないことが多いことを感じています。地球温暖化という言葉が普及したのは「わかりやすさ」だと思うんです。どうやって国民の皆さんにわかりやすく伝えていくかというのが大事だと思います。
例えば、「朱鷺と暮らす郷」認証米も今はそれなりの認知をいただけるようになりましたが、最初の頃は、鳥とお米がなんで関係があるの?と思われていました。田んぼにこれだけ多くの生き物がいることをあまり知らないからですよね。
行動を促すには、知ってもらうことが重要ですから、そのためにどういう情報発信をしていくかということになるわけです。
トキのいる佐渡ですらなかなか伝わらないことがあるので、ぜひ周知いただけましたらうれしく思います。
小林― ありがとうございます。EICは環境情報の発信のパイオニアと自負しておりますが、今後もしっかり取り組んでまいります。本日はお忙しい中、貴重なお時間をありがとうございました。
佐渡市の渡辺竜五市長とインタビュアーの小林正明理事長(左から)
注釈
- 【1】森林環境譲与税
- 森林環境税は、国内に住所のある個人に対して課税される国税であり、市町村において、個人住民税均等割と併せて1人年額1,000円が徴収される。その税収の全額が、国によって森林環境譲与税として都道府県・市町村へ譲与されるもの。
- 【2】クレジット化
- クレジット化とは、省エネ設備導入や再エネ利用によるCO2排出削減量・吸収量を国が「クレジット」として認証し、売買可能にする制度。
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