一般財団法人環境イノベーション情報機構
このゆびとまれ!エコキッズ

食べものはどこから?

目的

  • 気づき:私たちが食べている多くのものが外国から輸入されていることに気づく
  • 知識:消費者が商品を選ぶ権利として保証されている食品等につけられた表示について、その意味を正しく理解できる
  • 行動:表示を適切に読み解きながら、産地や旬等に配慮した食品 ・食材の購入ができる

背景

食と環境

食は、生命を支え、生活を営む上で基本的に必要なものです。すべての人にとって日々の生活の中で欠くことのできないことだけに、食という行為や食品を通じて環境に及ぼす影響は大きく積み重なっていくことになります。食にまつわる環境負荷としては、調理屑や食べ残しなど生ごみの排出や、食材 ・食品の生産や流通に関わる環境負荷などがあげられます。ともに関連した話ですが、本項では後者について扱っています(なお、前者については、「(1−5)生ごみのはなし」で扱います)。

日本の食料自給率は40%

日本の食料自給率の低下が問題視されて久しくなりますが、低下の傾向はなかなかおさまりません。平成10年度の値は、カロリーベースで40%(概算値)となっています。豆腐や味噌、醤油の原料である大豆や、うどんやパンの原料の小麦は、国内消費のほとんどを輸入に頼っている他、魚介類や肉、野菜、果物、加工食品など、ありとあらゆるものが世界中から日本に届いています。こうした食料の輸入増加の背景には、利潤最大化を求める効率主義の考え方や、国内の第一次産業の置かれている状況、先進国と途上国の経済格差によるコストや流通の問題などさまざまな要因が関わっています。

食料貿易のもたらす影響

日本の現状のように国内で消費する食料の多くを輸入に頼ることは、輸入国である日本にとって問題が多いばかりでなく、輸出国にとっても失うものが多くあります。食料を海外に依存する輸入国では国内の第一次産業の弱体化 ・崩壊を招くことになります。一方、外貨獲得を目的として集約的な農業が行われる輸出国では、地域の環境破壊が激化することになります。さらに、食料の大規模な移送自体、輸出国の栄養分の喪失かつ輸入国における富栄養化といった窒素循環の偏りを生じさせるとの指摘もあります。
こうした現状に対する理解を深め、日常の食料消費がどのように関連しているのか、またそれらに対してどのような行動(例えば選択的購買など)をとることができるか、などについて考えていくことが求められます。

視点

食品表示の適切な読み取り方について

今日、食品売場にはさまざまな種類の食品が並んでいます。産地の違い、添加物や加工法の違いなど各メーカーが競って差別化を図っています。こうした状況の中でわれわれは、健康や環境への影響などを考慮しつつ、より良い商品を選択的に購買していくことが自己責任として求められるといえるでしょう。
食品のパッケージやラベルには、さまざまな情報が印刷されていますが、これらの表示を的確に読みこなすことが、適切な商品選択につながります。
JAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)の改正によって、商品表示の義務化が進んだ他、自主努力としてもさまざまな表示がつけられています。販売促進のための抽象的なイメージ戦略もそれらの表示以上に大きく目立つように書かれています。こうした中で、派手なキャッチコピーなどに惑わされずに、本質を読み解いていく力がないと、表示も単なる記号でしかありません。

「身土不二(シンドフジ)」という考え方

「身土不二」という考え方があります。食べることを栄養素の吸収という要素の集積として考えるのではなく、環境全体とのつながりを重視した行為のひとつとしてみなしています。「身体(身)と環境(土)はバラバラではない(不二)」といった意味で、土地柄と季節にあった食べ物をとることで、暮らしている場所の気候や風土に適応し、季節の変化についていくことができるという考え方です。
もともとは仏教用語で、中国の仏教書「廬山蓮宗寶鑑」(1305年、普度法師編)の中で使われたのが最初といわれています。
明治30年代におこった「食養道運動」のスローガンとして使われ、食を通じた健康増進や病気治療等の効果を唱える医療関係者や料理研究家、また食と農と環境のあり方を探求する生産者や消費者の間で、食に対する思想や信条のひとつとして普及してきました。
近年の身土不二に対する関心の高まりは、今日の表面的な豊かさを求める社会のあり方や人としての生き方が、自然を汚染し、健康を害すという形で返ってきている現実に不安や懐疑を感じる人が多くなってきている裏返しともいえます。

発展

食を通じた教育

食農教育の提唱

「食農教育」という考え方が提唱されています。今日の食生活の乱れ(朝食の欠食や栄養の偏り、脂肪の取りすぎなど)を是正し、正しい知識を広めて、ライフスタイルに合った食生活を管理をしていこうとする「食の教育」と、一方で日々の食料消費や食生活の場と食料生産の場である農業との距離が拡大し、農業や農村の役割や現状を理解する機会が減っていることから、農の持つさまざまな役割について啓発使用という「農の教育」を一体として進めていくものとして捉えられています。特に学校教育の場で、食を生み出す農業の具体的な体験を取り入れ、食べ物を通して自然界の営みや農業、心身、家庭、地域などを一体的に学んでいこうと進められることも多くなっています。
地場産品の学校給食への導入や、農業者とのふれあいや授業への参加依頼、農村部への学習旅行の受け入れなど、さまざまな取り組みが積み重ねられています。

郷土料理と食文化の伝承

郷土料理の調理法などを伝承する動きも全国各地で高まっています。郷土の食文化を伝承する拠点施設が建設されたり、郷土のお祭りなどで地域の伝統料理を調理して試食する催しもあります。珍しいところでは、郷土料理が記録 ・保存の必要な無形文化財として指定されたり、また郷土料理の調理法や食べ方などを伝承する味の伝承士 ・指導士として認定するなどの取り組みもみられます。

無形文化財としての郷土料理

長野県教育委員会では、飯田市の「鯖鮨」や南信州の「柚餅子」などの4品を選択無形文化財として、調理法の文書による記録作業などが進められています。
滋賀県教育委員会でも、平成10年に、「湖魚のなれずし」や「湖魚のつくだ煮」、「アメノイオご飯」などの5品を県の無形民俗文化財に指定しています。アメノイオは、琵琶湖の産卵期のマスの通称で、祭りなどの際にゴボウなどと一緒に炊き込みご飯にしていましたが、材料の湖魚の漁獲量が激減している上に、食べる機会もなくなってきていることが危機感を生んだといのことです。

文化の保全が環境の保全にもつながる

郷土の料理の保全 ・復元は、その地域固有の生活文化だけでなく、それらの文化を支えてきた環境そのものを保全・復元していこうということでもあります。文化は環境と切り離すことができないものです。
郷土料理は、かつて農業と食生活が密接に関わりを持っていた時代に工夫され、発達してきた料理方法といえます。生活の中で食料を生産し、それを食べることが根づいていました。
こうした料理方法を保全しようとする活動は、今日のわれわれの食生活や農業、環境への見方、考え方を問い直していくことでもあります。同時にまた、地域の環境や第一次産業を保全していくことにもつながります。

関連情報

農林水産省 大臣官房政策課食料安全保障室
FAO(国際連合食糧農業機関)の食料需給表作成の手引きに準拠して、「食料需給表」を毎年度作成しています。
TEL: 03-3502-8111(内線3807)
ダイヤルイン: 03-6744-0487
FAX: 03-6744-2396
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/
農林水産省 消費・安全局消費者行政・食育課消費者の部屋
〒100-8095 東京都千代田区霞が関1−2−1
TEL(一般相談): 直通 03-3591-6529
TEL(子ども相談)直通 03-5512-1115
FAX: 03-5512-7651
e-mail: soudan@mn.maff.go.jp
https://www.maff.go.jp/j/heya/
財団法人 食生活情報サービスセンター
〒103-0006 中央区日本橋富沢町7-14 岡島ビル3階
TEL: 03-3665-0291
FAX: 03-3665-0294
http://www.e-shokuseikatsu.com/
社団法人 農山漁村文化協会
季刊「食農教育」を創刊するなど、安全で安心な食生活、多様で特色ある文化 ・伝統、豊かな自然と国土の環境保全、豊かなライフスタイルなど、農山漁村の伝統的な知恵や生活様式を生かした暮らしを見直し、教育活動にも取り入れるなど、日本の第一次産業と農村文化を考えるための情報収集 ・整理などを進めています。
〒107-8668 港区赤坂7-6-1
TEL: 03-3585-1141
FAX: 03-3585-6466
http://www.ruralnet.or.jp/
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