一般財団法人環境イノベーション情報機構
このゆびとまれ!エコキッズ

生ごみのはなし

目的

  • 気づき:調理に伴い多くの生ごみが発生することに気づく
  • 知識:コンポスト生成の仕組みを知る
  • 行動:生ごみの堆肥化を実践するなど、ごみとしての排出減量に取り組む

背景

生ごみの性質

自治体によるごみ回収では、生ごみは燃えるごみに区分されているケースが現在のところ多いようです。しかし、生ごみは水分が多いため発熱量が少なく、また食塩の混入で塩分濃度が高いため焼却炉やパイプの腐食の原因にもなります。
一方、生ごみは土に返すことでミミズや土中の微生物などによって分解され、新たな植物を息吹かせるための栄養分となります。自然生態系のつながりや、自然界の物質循環を理解する上で格好の素材といえます。また、生ごみを堆肥化して、庭や畑などで草花や野菜を育てれば、生ごみを使った循環型社会モデルの体験、または実践へとつなげることも可能となります。

生ごみ堆肥による循環のモデル

学校や公共施設などから発生する生ごみを堆肥化し、できた堆肥を地場の農業で使い、さらにそこで育った農産物を給食や食堂の材料として戻すという地域内循環の取り組みも見られます。特に農業への活用では、廃棄物の削減という観点のみならず、化学肥料や農薬を減らした、もしくは使わない環境保全型の農業への取り組みにもつながります。

使われる堆肥をつくることが大切

生ごみの堆肥化は、臭いや虫の発生などの問題が起こりやすく、技術的に難しい面も多いのが実情です。未成熟な堆肥が腐敗して根腐れを起こすなど逆効果を与える場合もあります。プラスチックなどの不純物の混入も問題です。また、せっかくつくった堆肥も、使用の当てがないまま、対処に困って結局捨てられることもあるといいます。特に事業所等で大量に処理する場合には、供給先の確保も大切な視点となります。このとき、ごみ処理というだけでなく、質のいいコンポストという製品づくりの観点も必要となります。
こうした背景もあって、近年機械化による処理の迅速化や簡便化などをめざして、電動式の生ごみ処理機の開発が進んでいます。反面これらの処理機は、自然の力で堆肥化する場合と異なってエネルギーの投入を必要とするため、ごみとして廃棄するよりもトータルな環境負荷はむしろ高くなる場合もあるので、注意が必要となります。

視点

生ごみは「生命の源」

生ごみのリサイクルに取り組む市民活動では、生ごみを「生命の源」と捉えることもあります。生きていくためには食べ物が必要で、その基盤として土があり、生ごみは土をつくるもとになるという捉え方をするわけです。
こうした循環に対する理解を得ることが重要な視点であり、それがないまま単に、臭くて汚い「生ごみ」を、植物を育てる魔法の「コンポスト」に変換する、便利で不思議な箱(機械)といった見方になってしまわないような展開を図っていくことが必要です。
生ごみによる堆肥づくりを一生懸命進めていく一方で、コンポスト機の中には手付かずの食べ残しがゴロゴロしているようなことがもしあれば、再考を促していきたいところです。生ごみとして一括りにせず、「調理屑」と「食べ残し」をしっかりと区別することが肝要だといえるでしょう。

食料の輸入と、生ごみ堆肥化の関連

日本の食料自給率は著しく低下しています。今日さまざまな食材や食料が大量に輸入されています。この問題については、「(3−2)食べ物はどこから?」で扱っていますが、こうした状況で生ごみの堆肥化が進みすぎると、日本の国土が窒素過剰になるともいわれます。生ごみの話から、今日の食生活のあり方とのつながりへと展開していく視点も重視したいところです。

発展

ミミズコンポスト

ミミズコンポストの仕組みと特徴

「ミミズコンポスト」は、ミミズが動植物の死骸などを分解して、代わりに糞として有機土壌を出す「分解者」としての性質を利用して、生ごみを堆肥化して処理しようというものです。北欧やドイツ、アメリカ、カナダ、キューバ、オーストラリアなどで広く普及しています。はじめにミミズを相当数用意しなければならないことや、生き物相手のため湿度や温度などに気を配る必要があるものの、電気式生ごみ処理機や微生物による堆肥化などと違って、ランニングコストがかからず安価に取り組めることや、できた堆肥は二次発酵などの処理を必要とせずにそのまま肥料として庭や畑で使えることなどが利点として上げられます。
生きものであるミミズを使うことは、臭くて汚い生ごみを機械に投入して処理するという意識であるよりは、むしろミミズを飼育するという意識での取り組みとなります。
ミミズコンポストは、箱や容器といった物理的構造、ミミズとその他の共存生物、温度 ・湿度 ・酸性度 ・換気の調節された環境の維持、詰め物の準備や餌となる生ごみの投入、ミミズの糞の取り分けなどメンテナンスの方法、そして副産物としてのコンポスト(ミミズの糞)の利用などいくつかのポイントがあります。詳しくは下記の書籍やホームページ等でご確認ください。

自然界の循環とミミズコンポスト

自然界の循環を実感するには、分解者であるミミズの生態を通じて理解する方が、機械を使った処理以上に自然な理解を得られることが期待されます。また、ミミズの餌として分解され、土に返る生ごみと、ミミズの餌にはならない金属やプラスチック等の人工物のごみ(分解されずに残る)が区別されることは、人間のつくり出した自然界にとっての異物を排出しているライフスタイルのあり方について考える材料ともなることが期待されます。

自らの生活に引きつけることが重要

ミミズコンポストの容器は、市販もされていますが、木箱やプラスチック製の収納容器などを使って簡単につくることができます。通気性 ・遮光性がある、深さ30〜40cm程度の容器に、ミミズ床として湿気を十分含んだ落ち葉や切り刻んだ新聞紙などを入れ、その中にミミズを入れれば完成です。容器の大きさやミミズの量は、投入する生ごみの量によります。家庭や学校で出す生ごみの量を事前に調べてみて大きさを決めるなど、自らの生活に引き付けて実施していくことが重要といえます。

生ごみ処理機

多くの自治体で、ごみ減量を目的として家庭生ごみの堆肥化を促進するための事業として、コンポスト容器や生ごみ処理機の購入補助 ・助成や、モニター制度を行っています。発売当初10〜20万円と非常に高価だった家庭用の電気式生ごみ処理機も、その後半額以下に値段が低下し、また性能も向上、さらに市民の環境意識の向上やガーデニングの流行等を背景に、多くの自治体で購入金額の3分の1〜半額程度の助成を行うなど、普及を促進しています。補助事業等の導入に向けたモニター制度を実施し、利用による減量効果や電力消費量などのデータ収集、臭気等の利用状況についての報告など、簡単なアンケートによる基礎データの収集を行うところもあります。
まだまだ開発途上の面も否めませんが、こうした制度を積極的に利用して、自分のライフスタイルにあった生ごみ処理の仕方を試行錯誤してみるのもいいのではないでしょうか。特に環境教育 ・環境学習のきっかけとしては、さまざまな学びが期待できるといえましょう。

エコクッキング

出てきたごみの堆肥化の前に、生ごみを出さない工夫が大事

生ごみの堆肥化によるリサイクルも大事な取り組みですが、それ以前になるべく調理屑を出さない調理方法や、あまった食材や残りご飯をうまく保存・活用する方法等について実践することも、むしろより以上に大切だといえます。こうした取り組みは、エコクッキングと呼ばれています。

「料理」を通じて環境との関わりを考えること

エコクッキングは、料理を通じて環境に及ぼす影響をできるだけ低くすると同時に、「料理」という行為を通じて環境との関わりについて考えるものといえます。食材の購入時の選択から、調理時に出るごみや使うエネルギー・水の量をなるべく減らしたり効率よく使う方法、またあまった食材の保存や活用方法、排水や廃棄屑の処理と活用、食べ残しについてなど、料理に関するあらゆる段階で環境への配慮について検討しています。

簡単な取り組みからはじめてみよう!

これらすべてについて実践し、家庭からの環境配慮への具体的な取り組みとして自らの生活様式を見直していくのもよいし、また環境を考える簡単な取り組みのきっかけとして捉えるのもよいでしょう。エコクッキングの具体的な取り組み方法や、アイデアメニューなどは、情報源情報をご参照ください。

関連情報

生ごみリサイクル全国ネットワーク
〒101-0061  東京都千代田区三崎町3-1-5(日報内)
「生ごみリサイクル全国ネットワーク」事務局
TEL:03-3262-3461
FAX:03-5214-6633
http://www.namagomi-rz.sakura.ne.jp/
みみずコンポストに関する情報
  • だれでもできる ミミズで生ゴミリサイクル −ミミズに学ぶ環境学習」
    メアリー ・アッペルホフ著、佐原みどり訳、合同出版、1999年
  • 「生ゴミを食べてもらうミミズ御殿の作り方 −ミミズコンポスト完全マニュアル」
    佐原みどり、(株)ヴォイス、2000年

エコクッキングに関して

(1)エコクッキング教室

東京ガスのエコクッキング講座

エコクッキングとは、毎日の買い物 ・料理 ・後片づけなど毎日の身近な食生活の中から、簡単にできるエコロジーです。食べものやエネルギーを大切にする暮らしは、地球にやさしくしかも経済的です。
東京ガスの料理教室では、地球にやさしくおいしい料理を楽しくつくる「エコクッキング教室」を開催しています。調理をひと工夫して無駄なく、無理なく、残ったおかずも新しい1品に大変身!
6月の環境月間 ・10月のリサイクル推進月間 ・2月の省エネルギー月間に合わせて、各料理教室 ・ショールーム 28拠点で実施しています。

詳しいお問い合わせ

東京ガス料理教室事務局
TEL: 03-3423-3739(月〜金10:00〜18:00、土10:00〜13:00)
公益社団法人 日本栄養士会
食生活改善の推進にも関連して、エコクッキングに取り組む例もみられます。
FAX  03-3295-5165
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-35
TEL 03-3295-5151
https://www.dietitian.or.jp/
(2)エコクッキング関連のホームページ

https://eco-cooking.jp/

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