一般財団法人環境イノベーション情報機構
【9月28日】レーザ技術による薄膜Si太陽電池の成膜法とプラズマCVD技術、次世代太陽電池動向

原材料をガラス基板に塗布してレーザーで加熱・焼結する方法とは!
★透明導電膜がコスト制限要因?CVD装置の原材料利用効率とは?
★いま、誰もが知りたい次世代太陽電池の開発動向!
【講 師】
第1部 大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター・特任教授・理学博士 實野 孝久 氏
第2部 三菱重工業(株) 原動機事業本部 太陽電池部 技師長 高塚 汎 氏
【会 場】
守口市市民会館(さつきホールもりぐち)B1F 1号室【大阪・守口】
京阪守口市駅より北へ徒歩約5分。または地下鉄谷町線守口駅より4番出口西へ徒歩約1分
【早期割引価格】1社2名まで46,200円(税込、テキスト費用を含む)
※但し9月14日までにお申込いただいたTech-Zone会員に限る。会員登録は無料
※9月14日を過ぎると【定価】1社2名まで49,350円(税込、テキスト費用を含む) となります
第1部 レーザによる太陽電池用Si成膜法の探索
〜従来技術と新透明導電膜成膜法の比較、レーザーシリコン還元法、シリコン精錬法〜
【13:30-14:45】
講師:大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター・特任教授・理学博士 實野孝久 氏
【著作・受賞・経歴】
○著書
レーザーハンドブック(分担執筆2005)レーザーアブレーションとその応用(1999)
受賞:レーザー学会進歩賞(2011), 泰山賞(2009), レーザー学会論文賞(2001)
○ご経歴
1982年より大型ガラスレーザー開発に従事してきた。最近では世界最大の回折格子の開発に成功した。
【キーワード】
1.新しい太陽電池成膜法
2.レーザー焼結法
3.レーザー還元法
【講演主旨】
再生可能エネルギーとして太陽電池に注目が集まっているが、大規模システム(メガソーラー)では原価償還に50年かかり、経済的には成り立たないことが普及の障害となっている。この障害を克服するため、従来の透明導電膜と太陽電池層の作成法を完全に捨て去ることが必要と考え、原材料をガラス基板に塗布してレーザーで加熱・焼結する方法を探索している。これにより太陽電池のコストを1/10にすることを目指している。講演では新しい透明導電膜の焼結法とSiO2の水素還元によるアモルファスシリコンの作成について報告する。
【プログラム】
1.はじめに(太陽電池の現状と課題)
1-1 大規模太陽電池の原価償還期間は50年
1-2 各種の太陽電池の比較
2.現在の太陽電池製造法の課題
2-1 透明導電膜がコスト制限要因
2-2 異常に低いCVD装置の原材料利用効率
3.新しい透明導電膜成膜法の探索
3-1 従来法による透明導電膜
3-2 レーザー焼結法と透明導電膜への応用
4.レーザーシリコン還元法
4-1 シリコンナノ粒子による成膜法
4-2 ナノSiO2によるシリコン層の作成
4-3 石英のレーザー還元
5.太陽電池の活用法(沙漠地帯での応用)
5-1 新しい太陽電池の用途
5-2 新しい光触媒による水素製造
6.新しいシリコン精錬法への展望
6-1 砂漠地帯における太陽光の有効利用
【質疑応答 名刺交換】
第2部 薄膜Si太陽電池へのレーザ技術の応用と課題
〜大面積VHFプラズマCVD技術、レーザスクライビング技術、次世代太陽電池動向〜
【15:00-16:15】
講師:三菱重工業(株) 原動機事業本部 太陽電池部 技師長 高塚 汎 氏
【著作・受賞・経歴】
○著書
グリーンフォト二クス技術資料集(オプトロ二クス社)
太陽電池革新的技術全集2,009版(技術情報協会)
【キーワード】
1.VHFプラズマの実用化
2.超大面積薄膜シリコン電池
3.超高速製膜技術
【講演主旨】
薄膜シリコン太陽電池は使用する原材料が地球上に豊富にあり、且つ、高価な結晶シリコンを使用せず結晶シリコンの100分の1程度の量でガス状の原料から、薄い膜の太陽電池を製造出来る。また、現在普及している結晶型太陽電池に比べ、実際の発電出来る量が年間で10%以上も多く、環境負荷が少なく経済的な太陽電池と言える。当社は薄膜シリコン太陽電池の製造技術の中核であるプラズマCVD装置から開発し、世界に先駆けいち早く大面積の電池を市場に投入した。その実例等も併せて紹介する。
【プログラム】
1.三菱重工業の太陽電池事業
1.1 薄膜シリコン微結晶タンデム型電池の製品化を世界に先駆け実施
1.2 生産容量は建設中を含め90MW/年、長崎・諫早に製造工場建設
2.大面積VHFプラズマCVD技術
2.1 薄膜シリコン太陽電池の製造技術の中で、中核技術はプラズマCVD技術であるが、当社は、従来技術では低生産コストには対応出来ないと判断。
2.2 シリコン膜の大面積・高速蒸着法を達成する為、独自のVHF(超高周波電源)技術を採用し、従来技術の10倍速度でも高品質シリコン膜を製造できる技術を実用化。
3.薄膜微結晶シリコンタンデム型の太陽電池
3.1 変換効率の高効率化の開発に取り組み、世界最初の微結晶タンデム太陽電池を商品化。
3.2 現在、当社の電池は薄膜シリコンでは、世界の標準サイズになりつつあり、その特徴を紹介する。
4.薄膜シリコン系太陽電池へのレーザ技術
4.1 薄膜シリコン系太陽電池はセルからのモジュール化はレーザスクライビング技術を採用。
4.2 レーザ技術の現状の課題と必要となる将来技術について紹介。
5.超大型プラズマCVD装置の開発
5.1 薄膜シリコン太陽電池の更なる低コスト化の為に、高い変換効率の電池開発と共に、生産性向上のための超大面積の電池製造技術が必要である。
5.2 当社は既に4M2以上の基板サイズの基礎技術を確立している。大型になっても消費電力が余り増加しない技術を開発
6.次世代太陽電池の開発
平成22年度から「太陽光発電次世代高性能技術の開発」の国プロジェクトがスタート。このプロジェクトの中で「薄膜シリコン太陽電池の研究」は太陽光発電技術研究組合(PVTEC)がNEDOから委託を受け、PVTECの中にコンソーシアム体制を作り、薄膜シリコン太陽電池技術の世界のリーダのへの復権を目差し、開発に取り組んでいる状況を紹介
【質疑応答 名刺交換】
【登録日】2011.09.13