一般財団法人環境イノベーション情報機構
英国の自治体電力ビジネスモデル
【重点講義内容】
ロンドン・リサーチ・インターナショナル 取締役会長
津村 照彦(つむら てるひこ) 氏
英国の自治体電力は、日本のそれと同様に(そして戦前からあるドイツのシュタットベルケとは異なり)、市場自由化後にゼロからスタートした。リスク嗜好のレベルそして目指す目的により複数の実施モデルがあり、今日、市場で存在感を増しつつある。英国の例から参考となるビジネスモデル、ガバナンス構造、設立までの歩みを説明し、温暖化ガス削減のためのコアのプレーヤーとして期待される自治体電力がなぜ国にとっても重要かを論ずる。
1.はじめに
シュタットベルケを参考としようとする矛盾、唯一、市場に大きな
インパクトを与える可能性がある
非伝統的ビジネスモデルとしての自治体電力
2.英国と日本の電力セクターの類似点と相違点
3.英国のエネルギー(電気・ガス)小売市場の概要(温暖化ガス削減含む)
4.自治体電力のビジネスモデル
(戦略的目的、リスク、必要なリソース、ビジネスモデルキャンバス)
5.事例1(単独・非営利)
6.事例2(単独・営利)
7.事例3(ホワイトラベル)
8.提言
(推薦するビジネスモデル、政府・規制機関による支援の妥当性)
9.質疑応答/名刺交換
【講師プロフィール】
津村 照彦(つむら てるひこ) 氏
エネルギー専門家 (企業戦略、規制、プロジェクトの経済・財務分析)。ニューヨーク国連本部でのインターンシップ後、1989年より当時のパシフィックコンサルタンツインターナショナルにて電力・ガスプロジェクトの計画、フィージビリティスタディ等にエネルギーエコノミスト・プロジェクトマネジャーとして従事。アジア、CIS、中東、アフリカ、中南米の約30カ国で業務を遂行。その間、日本政府のコンサルタントとしてOECD、世銀等の国際会議に参加。2001年に英国に移住し、同年、津村アソシエイツ設立。2003年にロンドン・リサーチ・インターナショナル設立。欧州、北米、アフリカを中心に、様々なリサーチ・コンサルティングプロジェクトに従事。再生可能エネルギー、エネルギー小売、アフリカ関連のビジネスレポートを出版。自らが立ち上げたGreenTechEurope.comを通じて欧州の革新的な技術を紹介すると共に日本のスタートアップの海外展開を支援。
【登録日】2018.08.08