一般財団法人環境イノベーション情報機構
環境価値取引とRE100のインパクト
【重点講義内容】
T. 環境価値取引制度とビジネスへの応用 〜環境価値の戦略的な活用方法とは?〜
みずほ情報総研株式会社 環境エネルギー第2部 コンサルタント
中村 悠一郎(なかむら ゆういちろう) 氏
【13:00〜14:10】
2018年5月より、非化石価値取引市場が始まり、日本国内でも環境価値を大規模に取引する仕組みが整いつつある。また、RE100やSBT, CDPといったグローバルイニシアチブの動きも活発化しており、新しいビジネスの芽が登場している。本講義では、日本国内の環境価値 (グリーン電力証書、J−クレジット、非化石証書) について改めて整理するとともに、これらをビジネスへ戦略的に活用する方法・アイデアについて解説する。
1.環境価値取引制度の整理
(1)グリーン電力証書
(2)J−クレジット制度
(3)非化石証書
2.新しいビジネスの芽
(1)グローバルイニシアチブの台頭
(2)国内制度における評価・位置付けの変化
3.ビジネスへの戦略的な活用方法
4.今後の展望 〜FIT後を見据えて〜
5.質疑応答/名刺交換
U. 大和ハウスグループの脱炭素社会に向けた取り組み 〜自社活動と事業の両面からCO2ゼロへ挑戦〜
大和ハウス工業 本社 技術本部 環境部 部長
小山 勝弘(こやま かつひろ) 氏
【14:20〜15:10】
大和ハウスグループは、「人・街・くらしの価値共創グループ」としてサステナブルな社会の実現を目指し、環境負荷ゼロに挑戦しています。気候変動問題では、住宅・建設業界で世界初となるSBT・EP100・RE100への加盟を契機に、省エネルギーおよび再生可能エネルギーの取組みを加速させ、脱炭素化と事業競争力向上の両立を目指しています。本講義では、これらの取り組みについて具体的な事例を交えてご紹介します。
1.環境問題への認識
2.環境長期ビジョン"Challenge ZERO 2055"
3.自社活動における"脱炭素"
4.事業を通じた"脱炭素"
5.海外プロジェクトへの展開
6.まとめ 〜当社グループが目指す姿〜
7.質疑応答
V. RE100/EV100を実現するためのロードマップ
アスクル株式会社 CSR・総務 統括部長
梶川 伸一(かじかわ しんいち) 氏
【15:20〜16:30】
昨今、日本でも脱炭素社会実現の動きが盛んになりつつあり、各企業においても再生可能エネルギーや電気自動車の導入を積極的に検討していると思いますが、なぜ当社はRE100やEV100への加盟にまで踏み込んだのかを当社のこれまでの環境への取り組みの背景を含めてご紹介することで、今回のセミナーに参加する企業の皆さまの今後の環境活動の一助になればと考えています。
1.当社の環境への取り組みの歴史
2.RE100/EV100加盟への経緯
3.RE100/EV100に加盟したメリットと今後の期待
4.質疑応答
【講師プロフィール 】
中村 悠一郎(なかむら ゆういちろう) 氏
2015年京都大学大学院エネルギー科学研究科 修士課程修了、同年みずほ情報総研株式会社へ入社。J−クレジット制度事務局、電気事業者別排出係数及び高度化法事務局等の官公庁業務、電気事業者や電力の需要家等の民間企業に対する再エネコンサルティングに従事。
小山 勝弘(こやま かつひろ) 氏
1992年京都大学工学部精密工学科卒、同年大和ハウス工業入社。入社後、夜間大学で建築を学び、「大和ハウス大阪ビル」「石橋信夫記念館」など、大型建築プロジェクトの設計・デザインを担当。05年に竣工した「大和ハウス東北工場管理棟」では、ゼロエミッションの提唱者;グンター・パウリ氏と協働し、ありづかの仕組みを取り入れた自然共生型オフィスを開発。これをきっかけに自ら志願し、06年に環境部へ異動。大和ハウスグループの環境マネジメントを統括する同部門にて、環境経営戦略の立案、温暖化対策の推進等を担当。15年から現職。一級建築士、CASBEE評価員。
梶川 伸一(かじかわ しんいち) 氏
1989年東京工業大学工学部機械工学修士課程修了、同年住友商事入社。2000年アスクル株式会社入社。オペレーション、CRM、経営企画、人事などを経て、2017年より現職。現在に至るまでステークホルダーが一堂に会する環境フォーラムの開催やRE100/EV100、SBTを含むサステナビリティへの取り組みを積極的に進めている。
【登録日】2018.10.04