一般財団法人環境イノベーション情報機構
動き出した国内外政策とサーキュラーエコノミーの新たなビジネスチャンス
【講師】
環境省 水・大気環境局 海洋環境室 室長補佐(統括)
飯野 暁(いいの さとる) 氏
【重点講義内容】
今年6月、G20首脳は、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を共有しました。直線経済(Linear Economy)を循環経済(Circular Economy)に転換する大きなチャンスです。プラスチックの代替品を開発して利用する、モノやサービスのレベルを落とさずに使う量を減らす、使ったらリサイクルすることを徹底する。皆さんと知恵を出し合う会にできれば幸いです。
1.海洋プラスチック汚染問題とは? 〜いったい何が問題なのか?
(1)海洋プラスチックの汚染はどこまで進んでいるのか。
(2)海洋プラスチック汚染の本質をどう理解するか
(3)海洋プラスチック問題と気候変動(脱炭素社会)や
SDGs、地域循環共生圏との関係
2.海洋プラスチック汚染に対処する国際枠組み
〜海洋プラ汚染ゼロ社会の実現への世界の決意〜
(1)カナダシャルルボワG7会合、海洋プラスチック憲章
(2)G20「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」&
軽井沢でのG20海洋プラスチックごみ対策実施枠組
3.世界と我が国の海洋プラスチック汚染対策の最新動向
(1)プラスチック資源循環戦略(3RプラスRE)
(2)EUサーキュラーエコノミーパッケージ
(3)海洋プラスチックごみ対策アクションプラン
(4)海岸漂着物処理推進法と海ごみ回収処理補助金
(5)途上国の海洋プラスチック対策支援の政策(ごみ処理技術支援など)
4.プラスチックスマートの可能性と政府の促進政策
(1)【減らす】ライフスタイル・ビジネススタイルの変革によるプラ使用量の削減
(2)【替える・作る】革新的プラスチック代替技術の活用と環境省補助金
(3)(あなどれない)地方自治体の動き
海洋プラごみゼロ宣言自治体の最新動向
5.質疑応答/名刺交換
【講師プロフィール】
飯野 暁(いいの さとる) 氏
1980年東京都生まれ。2003年東京大学法学部卒業、環境省入省。廃棄物対策、企業からの温室効果ガス排出量算定報告公表制度、戦略的環境アセスメント、環境税、瀬戸内海海ごみ対策、水俣病患者補償救済制度などを担当。
2014年7月より地球環境局地球温暖化対策課で、石炭火力のCO2排出への対応、カーボンプライシング施策の検討、企業の脱炭素経営や再生可能エネ利用の促進政策を担当。
2018年7月より原子力規制庁に出向し原子力安全に関する国際協力の推進を担当。
2019年7月より現職で、海洋プラスチック汚染対策の企画立案、プラスチックスマートキャンペーンの展開などを担当。
【登録日】2019.12.05