一般財団法人環境イノベーション情報機構
脱炭素社会と電力システムの展望Utility3.0実装にむけて
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【講師】
東京電力ホールディングス株式会社 経営技術戦略研究所
経営戦略調査室チーフエコノミスト
戸田 直樹(とだ なおき) 氏
【重点講義内容】
カーボンニュートラルに向けて「電源の脱炭素化×エネルギー需要の電化」を推進するために、現行制度の課題(需要サイド:技術選択のインセンティブの歪み、供給サイド:増大するCO2フリー電気の需要に応える など)と今後のシステム・制度の方向性について、チーフエコノミストの視点から披露する。
本講は今秋上梓予定「エネルギー産業2030への戦略ーUtility3.0を実装する(近刊 日経BP社)」の内容を軸に、実装に向けた先端の議論と情報を皆様に提供するものである。
1.電化が進みそうですすまない理由
(1)現実の課題 再エネのコスト・量の問題
(2)アンチ電化の現行法制(省エネ法)
(3)アンチ電化の現行法制(高度化法)
2.アンチ電化を中立化するカーボンプライシング
(1)大型炭素税の勧め
(2)電化はすぐには進まない 海外では時間を買う政策も
3.カーボンニュートラルに向かう電力システムを安定運用するには
(1)全面プール方式とバランシンググループ(BG)方式
(2)日本がBG方式を維持する理由はなくなった
4.カーボンニュートラルに向け増大する電力需要に応えるには
(1)日本に送電線開放モデルを採用したのは正しかったか
(2)送電線開放モデルを補完する容量市場
(3)カーボンニュートラルに向かう時代に送電線開放モデルは相応しいか
(4)少し大胆な提案 「小売りサービス多様化モデル」
5.質疑応答/名刺交換
【講師プロフィール】
戸田 直樹(とだ なおき) 氏
1985年 東京大学工学部卒業後、東京電力(現東京電力ホールディングス)入社。
2009年より2年間 電力中央研究所社会経済研究所派遣(上席研究員)。
2015年 同社経営技術戦略研究所経営戦略調査室長。
2016年より現職。
最近の著作(いずれも共著)
エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ(2017年 日本経済新聞社)
公益事業の変容 持続可能性を超えて(2020年 関西学院大学出版会)
カーボンニュートラル実行戦略 電化・水素・アンモニア(2021年 エネルギーフォーラム社)
未来のための電力自由化史(近刊 日本電気協会新聞部)
エネルギー産業2030への戦略ーUtility3.0を実装する(近刊 日経BP社)
【登録日】2021.10.14