一般財団法人環境イノベーション情報機構
コープ環境講座 第4講 食品の安全・環境問題と“リスク・コミュニケーション” 〜 21世紀の社会のあり方を問う、市民による科学・リスクの評価とは何か?
2003年度 コープ環境講座
<環境問題から考える21世紀の食と農>
わたしたちの食の安全は、
地球環境の明日にゆだねられている
〔第4講 12月14日(日) 14:00〜17:00〕
食品の安全・環境問題と
“リスク・コミュニケーション”
〜 21世紀の社会のあり方を問う、
市民による科学・リスクの評価とは何か?
講 師:平川 秀幸 氏
/京都女子大学現代社会学部 講師
角田 季美枝 氏
/有害化学物質削減ネットワーク運営委員
環境ホルモン、ダイオキシン、原子力、遺伝子組み換え食品などから、生殖技術や遺伝子診断などの高度先端医療における倫理的問題…。私たち市民が、生活を取り巻く高度に複雑化した科学の性質・リスクを、正確に知り評価することは大変困難に感じられます。しかしBSEや偽装表示問題など、日本における一連の食品安全をめぐる議論と政策的対応の中で特に重視された要素の一つが“リスク・コミュニケーション”でした。海外ではすでに、さまざまな科学的テーマについての市民による関与が積極的に行われています。有害化学物質の削減をめざした「化学物質排出把握管理促進法」制定に際しても、事業者と地域住民と対話が推奨されています。第4講では、高度に複雑化した科学技術のそのものの現代的課題と、その正当性をだれがどのように評価しうるのか、市民関与の意義・価値はどこにあるのか、“リスク・コミュニケーション”とは何か等について学びます。近年、消費者政策の見直しが行われ、NPO等の社会的役割が注目されています。そして私たち自身が、これまでの国家に保護される個人から、“自立した権利主体”としての市民像・消費者像が求められるようになりつつある中で、このリスク・コミュニケーションをめぐる議論は、ますます重要性を帯びています。
[経歴]
○平川秀幸氏:東京工業大学理工学研究科応用物理学科修士課程終了(非平衡統計物)、国際基督教大学大学院比較文化研究科博士後期課程博士候補資格取得・退学。国際基督教大学教養学部人文科学科非常勤助手、財団法人政策科学研究所客員研究員を経て、現在、京都女子大学現代社会学部講師。2001〜経済産業省産業構造審議会化学・バイオ部会「遺伝子組換え生物管理小委員会」臨時委員など。 ○角田季美枝氏:バルディーズ研究会運営委員。編集者・ライター、消費生活アドバイザー、環境マネジメントシステム審査員補。専門は、企業・自治体の環境マネジメント、環境情報開示、化学物質のリスク・コミュニケーションなど。環境省化学物質と環境円卓会議メンバー、神奈川県PRTRデータ活用検討会委員など。
※お申込は、メールで、ご氏名・ご住所・お電話番号
受講希望回を明記のうえご連絡ください。
※会場
東京都生協連会館
(中野区中央5-41-18/中野駅・新中野駅から徒歩6・7分)
最終講のみ、コープとうきょう新中野ビル
(中野区中央5-6-2・新中野駅徒歩2分)
参加費:全5回2,000円/1回500円
※全5講のテーマ
〔第1講 11月16日(日) 14:00〜17:00〕
環境問題と食・農の現在
〜 食の安全をめぐる複雑な構図を解き明かす
講 師 : 生源寺 眞一 氏
/東京大学大学院農学生命科学研究科 教授
〔第2講 11月29日(土) 14:00〜17:00〕
地球環境と農業貿易・国際協力
〜 解決のかぎを握る
WTO・貧困問題との関係性にせまる
講 師 : 古沢 広祐 氏
/ 国学院大学経済学部 教授
特定非営利活動法人 環境修復保全機構
〔第3講 12月6日(土) 15:00〜17:30〕
環境保全型農業の実際と日本の取り組み
〜 日本の農業ははたして持続可能なのか?
講 師 : 西尾 道徳 氏 /筑波大学工学系 教授
すぎなみ都市農業研究会
〔第4講 12月14日(日) 14:00〜17:00〕
食品の安全・環境問題と
“リスク・コミュニケーション”
〜 21世紀の社会のあり方を問う、
市民による科学・リスクの評価とは何か?
講 師 : 平川 秀幸 氏
/京都女子大学現代社会学部 講師
角田 季美枝 氏
/有害化学物質削減ネットワーク
運営委員
〔第5講 12月20日(土) 14:00〜17:00〕
食品安全行政と消費者
〜安全・安心な食生活をもとめて
講 師 : 中村 靖彦 氏
/明治大学 客員教授、食品安全委員会 委員
日本生活協同組合連合会
【登録日】2003.09.26