一般財団法人環境イノベーション情報機構
シカをめぐる日光国立公園の生態系(ネズミとハエチーム)
〜 森、ネズミ、鳥、そしてハエとの関わり 〜
調査地:栃木県日光市
主任研究者:須田 知樹博士、野生生物保護学会事務局員
募集人数:最小4人、最大10人
研究分担金:
学生¥36,000、一般¥38,000
調査概要:
ニホンジカは森林植生に様々影響を与える。最近、日光をはじめとして、丹沢や大台ヶ原などの状況もマスメディアで報じられ、シカと植生が密接な関わりを持つことは、一般的にも知られるようになってきた。本プロジェクトは、シカ−森林の関係にとどまらず、森林を生息場所とするネズミや鳥とシカの関係にも着目し、生態系を調査する。
ボランティアの役割:
ネズミの捕獲では4カ所のトラップサイトにそれぞれ100個のスナップトラップを設置し、捕獲を行う。捕獲したネズミは外部計測(頭胴長、尾長、後肢長)と同定後、解剖し、食性分析のための胃内容物と繁殖状況確認のための雌の子宮と卵巣、雄の睾丸を回収する。本研究は、生態学的研究であるが、形態学や生理学の手法も同時に用いる。種々の手法を経験することで生物学全般に関する知識を得ることができる。
ハエに関しては、林床植生の異なる2カ所に、重量の異なる試料を配する。これは、実際の動物の体重を想定しており、数十グラムオーダー(ネズミなどを想定)、数百グラムオーダー(コントロール)、数キログラムオーダー(ウサギなどを想定)の3段階で試料への蝟集昆虫を観察する。試料の重量と蝟集昆虫の種類は経時的に変化することが指摘されており、動物以外の分解過程における昆虫類の役割を認識することができる。
参加希望の方は、まず事務局までお問い合わせください。
【登録日】2003.06.05