一般財団法人環境イノベーション情報機構
燃料電池自動車に向けた高圧水素タンクの開発と評価・試験法
High-Pressure Hydrogen Tanks for Fuel Cel Vehicles: R&D, Inspection for the Safty, Trends of the Regulation, etc.
★国の施策として規制緩和は行われるのか!?70Mpaの高圧で軽量な水素容器開発に向けて求められる非金属材料とは!?
【講 師】
第1部 JFEコンテイナー(株) 高圧ガス容器事業部長 高野 俊夫 氏
第2部 日本合成化学工業(株) 中央研究所 コアテクノロジー研究室長 渋谷 光夫 氏
第3部 日鉄住金テクノロジー(株) 尼崎事業所 材料評価部 材料機能評価室 主幹 小出 賢一 氏
【会 場】
川崎市国際交流センター 2F 第5会議室【神奈川・川崎】
【日 時】平成25年8月23日(金) 11:00-16:00
【参加費】
【早期割引価格:1名または2名の場合】54,600円(税込、テキスト費用を含む)
⇒8月9日以降のお申込は57,750円(税込、テキスト費用を含む)
詳細確認・お申込専用URL▼
http://ec.techzone.jp/products/detail.php?product_id=3422
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第1部 燃料電池自動車の普及に向けた高圧水素ガスタンクの開発と今後の動向
【11:00-12:15】
講師:JFEコンテイナー(株) 高圧ガス容器事業部長 高野 俊夫 氏
【プログラム】
1.水素エネルギー社会に向けた取組
〜2015年を目指した水素ステーションの技術開発・規制見直し〜
1.1.燃料電池の種類
1.2.燃料電池自動車の現状と今後の動向
1.3.水素ステーションの現状と今後の動向
1.4.規制の現状と今後の緩和動向
1.4.1 高圧水素輸送用車両の関連法規の検証
1.4.2 定置用蓄圧器へのC-FRP容器の適用
1.4.2.1.日本の蓄圧器の現状
1.4.2.2.日本の蓄圧器の課題
1.4.2.3.定置用蓄圧器の海外の状況
2.容器・配管用非金属材料の基本物性
2.1.圧縮機
2.2.遮断弁・逆止弁
2.3.ディスペンサー
2.4.充填ホース
3.水素貯蔵用高圧容器
3.1.水素貯蔵システムの概要
3.2.燃料電池自動車搭載用容器
3.2.1.Type 3 アルミライナー炭素繊維FRP 複合容器
3.2.2.Type 4 樹脂ライナー炭素繊維FRP 複合容器
3.3.高圧水素輸送用容器
3.4.水素ステーション 蓄圧用容器
【質疑応答】
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第2部 高圧水素ガスバリア材の開発
【13:15-14:30】
講師: 日本合成化学工業(株)
【講演趣旨】
アモルファスビニルアルコール系樹脂及びEVOHは、PEの20万倍〜7000倍ものガスバリア性を示す機能性材料であるが、高圧下(70MPa)水素環境下で使用するにあたり結晶領域と併せて非晶領域の理解が不可欠である。今回、ガスバリア材の分子空隙サイズを支配する各因子の一般的考察と併せて、水素透過度と固体NMR13C核スピン-格子緩和時間T1Cによる分子運動の調査及び柔軟性を付与するためのポリマーアロイ化検討とその課題等について紹介する。
【プログラム】
1.はじめに
(1)ビニルアルコール系樹脂概要
(2)ビニルアルコール系樹脂の変遷
2.アモルファスビニルアルコール系樹脂
(1)酸素透過度と自由体積空孔サイズの関係
(2)高性能ガスバリア材の設計思想
(3)Nichigo G-Polymerの概要
3.研究開発項目:水素耐性に優れた適用材料の研究開発
(1)水素耐性を有するバリア樹脂の選定
(2)ポリマーアロイの設計
(3)70MPa曝露試験前後のポリマーアロイの分子運動性と水素バリア性への影響
(4)SSRT(水素脆化感受性)
(5)付臭剤の影響調査
(6)高圧水素用多層ホースでの検討例(インパルス試験)
(7)超高圧ガス用複合材料容器用バリア材試験片によるバリア性能評価
4.まとめと課題
【質疑応答】
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第3部 高圧水素ガス容器における評価技術
【14:45-16:00】
講師:日鉄住金テクノロジー(株)
【ご経歴】
1998年4月 住友金属テクノロジー(株)(現 日鉄住金テクノロジー(株))に入社
2012年11月16日 発明奨励賞受賞(高圧水素疲労試験強度試験装置)
【講演趣旨】
材料が高圧水素ガスに曝されると強度や寿命が低下することがある。この現象は水素脆化と呼ばれ、容器の安全性を低下させる。水素脆化を防止するためには高圧下での評価試験が必須である。本講座では弊社が保有する多数の評価技術の中から、高圧水素ガスを用いた評価例として、曝露試験・引張試験・疲労試験について具体的事例を交え紹介する。さらに容器評価に必須である高圧試験や、水素脆化に影響する拡散性水素の分析についても紹介する。
【プログラム】
1.高圧水素ガス容器における評価技術とは
1-1 容器をどの様に評価するのか?
1-2 様々な種類がある評価方法
2.高圧水素ガス中における曝露試験
2-1 曝露試験で評価できることは?
2-2 評価例「一定荷重における鉄鋼材料のき裂進展におよぼす水素の影響」
3.高圧水素ガス中における引張試験
3-1 引張試験で評価できることは?
3-2 評価例「各種材料の引張強度におよぼす水素の影響」
4.高圧水素ガス中における疲労試験
4-1 疲労試験で評価できることは?
4-2 評価例「繰り返し荷重おけるステンレス鋼のき裂進展速度におよぼす水素の影響」
5.水素ガスを用いない評価技術
5-1 高圧容器の評価技術
5-2 拡散性水素の分析
【質疑応答】
【登録日】2013.07.12