一般財団法人環境イノベーション情報機構
「総合保険指導の未来」
第79回未来構想フォーラム・2008.11.24
本年4月に特定健診・保健制度が始まりました。日本の医療政策史上、治療
から予防への大転換であるにも関わらず、多くの事業者は制度を追いかける
に追われ、その本質が見失われていることは寒心に堪えません。
ITの発達に伴い,米国では1990年代後半からDisease Managementが本格化し,
大腸がん,禁煙率の低下等の効果を見るようになりました。また,西洋近代医療
ばかりではなく、代替・相補・伝統医療などを含めた予防医学の科学的な研究
や開発が促進されるようになりました。
従来の保健指導の枠にとらわれず、これらの進んだ技術を取り入れまた進化
させれば、病気を治すではなく病気にならないと言う輝かしき時代を迎える
ことができます。
制度もできました、技術も確立されつつあります。この時にこそ制度のみに
汲々とした画一的なサービスを目指すのではなく、疾病予防の夜明けとなる
新たなサービスを生み出そうではありませんか。
そこで今回、疾病予防が効果を挙げるにはどのように考え、何を実践すれば
よいのか、この分野のフロント・ランナーである方々をお迎えし、フォーラ
ムを開催いたします。先生方は、疾病予防に関わる試みを様々なお立場から
実践されてきた方々です。このため、それぞれの先生方の試みをお話しいた
だくとともに、その後のパネルディスカッションでもご意見をいただくこと
としております。
21世紀医療の重要な分野であり、産業分野としても期待される分野であるば
かりでなく、疾病予防は非常に重要な自分たち自身の問題でもあります。豊
な生活はお金が保障するのではなく、健康なのかもしれません。この機会に
、諸先生とともに、この問題を語りあおうではありませんか?
共 催: 未来構想戦略フォーラム・市民国連
協 賛; 日本統合医療学会・JMS
開会の辞:PM:6:10-15 大脇 準一郎
基調講演:PM:6:15−7:00, 7:00-7:20
「世界の疾病予防法と未来」 廣瀬 輝夫 氏
「日本社会:疾病予防の意義」岡本茂雄 氏
講 演: PM:7:20-7:40, 7:40-8:00,8:00-8:20
「職場における健康管理」 浜口 伝博 氏
「疾病予防 とIT技術」 米澤 麻子 氏
「疾病予防ってむずかしいの!
─歩くことへの楽しみ方─」宮崎 京 氏
パネル・ディスカッション:8:30-8:55
「四つの要素から見た新たな疾病予防」
ファシリテイター:岡本 茂雄 氏
閉会の辞:PM:8:55-9:00 世話人代表 江島 優
* 懇親会:PM:9:20−10:20 “ 北海道 ”(当ビル1F)
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廣瀬 輝夫 氏 日本医療経営学会 理事長
心臓外科医として近代医療の頂点を極めるだけではなく、 アフリカ、南米、アジア等、世界を現地調査をしながら統合医療の道を開拓 されている先生です。この視点から、
幅広く疾病とはそもそも何なのか、予 防とは何をなすべきかを語っていただきます。
1926年生れ。東大,千葉大卒,中山外科で癌研究。NY医大,臨床外科教授。世界初,無血人工心肺,冠動脈バイパス手術を開発。医学・医療ジャーナリスト。医学・医療,医療制度,
生命倫理など幅広い分野に渡る。 現在:日本医療経営学会 理事長「崩壊寸前の医療・介護を救う」「二十一世紀の日本の医療を問う」『わかる!できる!特定保健指導』
岡本茂雄 編著 廣瀬輝夫 (他)著 シード・プランニング 版
岡本 茂雄 氏 セントケアー・ホールディング 梶E担当部長
米国の医療保険会社との事業開発を皮切りに、疾病 予防に関する数々の開発を手がけてこられた。著書にも日経新聞より「生活習慣病予防のための疾病予防支援サービス」や
、今回は廣瀬氏、米澤氏、宮崎氏などを執筆者とした「わかる!できる!特定保健指導」の編集ならびに執筆もされた。
1958年生れ,東大医学部成人保健学科卒,クラレ,三菱総合研究所明治生命,医療・介護分野の研究開発。介護ショップ,ケアプラン策定システム,疾病予防の事業会社設立
「生活習慣病対策のための疾病予防支援サービス」「介護ビジネス勝ち組の秘訣」
浜口 伝博 氏 医学博士,(株)リージャー・産業医
日本における疾病予防や健康管理の最前線である産業衛生
分野に おいて、東芝やIBMなどで長く産業医として活躍されてきた。現在は、その経験と在宅での血液検査を簡便に可能とした健診機材により,新たな疾病予防ビジネスを開拓
されている。 現在: 日本産業精神保健学会・理事 「産業医・産業保健スタッフのための特定健診・特定保健指導のQ&A」
米澤 麻子 氏 NTTデータ経営研究所マネジメントイノベーションセンター・シニアコンサルタント
NTTデータ経営研究所にて、わが国の最先端技術を持ったグルー プのシンクタンクの研究員として、疾病予防分野のビジネスモデル開発や分析に優れる。また、前職では保険
会社において財源の仕組みも含めた疾病予防ビジネスを手がける。
大手保険会社を経て現職。健康保険組合・企業向け健康管理支援等の「健康経営」担当。医療・介護情報システムにも携わる。専門はヘルスケアビジネス,ヘルスプロモーショ
ン,社会保障。
宮崎 京 氏 女優。ファッションモデル
BSフジにおいて「ウォーキング・プラス」と言う、歩くこと、ウォーキングすることを日常化し、さらに散歩ではなく「ウォーキング」を楽しみとして行うことを実践し紹介
している女優。この11月にも○○にて主演するが舞台ばかりでなく、さらに「わかる!できる!特定保健指導」でも執筆されており、生活者としての分析的視点を持った今
後が期待される。2003年ミス・ユニバース入賞、同年,最もセクシーな女性として選ばれる。
「特定保健指導の未来」(部分要旨・メモ)
開会の辞 大脇代表
広瀬先生との出会いは、ニューヨーク。20年余になる。日本の医療事情を8回、未来構想フォーラムで講演して下さった。世界的、総合的、大局的視野から判りやすく、医療情報を説明し、日本の医療の問題点、未来像を示してくださってきた。アマゾンの奥地、アフリカ全土、モンゴル、ロシア、バルト3国など世界の隅々まで巡回されている。今日も、その現地調査の体験を踏まえて具体的な提言をお聞きでることを期待している。
基調講演
今、中国は、生活習慣病が先進国と同じに増えている。中国は、2割だけが良い生活をしているが、8割は良くない。アラブもメタボリック・シンドロームが問題になっている。
疾病予防について、日本では厚労省が力を入れてきたが、中途半端である。特定診療、一般の人は仕事に追われほとんど来ない。開業医もしっかりやっていない。世界の疾病はどうなっているのか。鍼、灸が進んでいる。服の上で鍼をやっている国もある。マラリアにラリウムは高価で使えない。結核、インフルエンザ予防は水の問題。日本はNPO、NGOを支援し、医療所をつくってやる。それが大事。きれいな水を供給してあげる。生活習慣病、保健指導。世界は、保健がない。やりようがない。
アメリカではカイロプラクティック、経費安いからどんどん進める。開業医よりよほど良い。40%は西洋医療がきかない。60%ハーブを飲んでいる。例えば、南アフリカは30%エイズにかかっている。大半が死んでしまう。子供かかりやすい。ハーブはほとんどの国で流行している。ホルモベラシー治療をしている。薬をどんどん薄めて、量を少なくして、免疫をさせて治る。カイロプラクティックは73万人いる。自然治療が増えている。ハーレマンはじめホルポスティー、ロシアは流行している。
新興医療がある。中国医療、気功が流行しているが、他の国では流行していない。アーマルウェーダー、瞑想は体を正常にする。世界各国の医療費。192カ国、2000ドル以上使っているのは22カ国しかない。100〜2000ドルの間。大した医療費ではない。実際のことを見ると、我われは恵まれている。米国は、ホメオパシー、1800人、カイロプラクター5万人。マッサージ、全部、国家試験医者が足りないので補助。アメリカの医師は売り上げは多いがひどいもの。ドイツ、うつ病が多い。オトギリソウが良い。精神病に医師は使用している。エジプト、エチオピアよりドイツに来る。朝鮮人参は売れている。鎮静剤売れている。自然なものどんどん増えている。それがアメリカの状態。問題は西洋医学。一緒にすると副作用がある場合がある。血液薄く、出血する。アルツファイマーに良い割りと効く。ところが出血する。いろいろな問題が起こっている。副作用、砒素、毒物が入っている。3000人死んでいる。言わなくてはいけないが、あまり言わない。(文責:溝垣メモ)
*ただいまビデオ編集中、近日中に廣瀬先生のご講演はブロードバンド「未来構想放送」で視聴できます。
【登録日】2009.11.06