一般財団法人環境イノベーション情報機構
カエルツボカビフォーラム2007
いま、地球規模でカエルをはじめとする多くの両生類が、絶滅の危機に直面しています。この危機の原因の一つと考えられているのが、感染力の強い両生類の感染症「カエルツボカビ症」です。
この「カエルツボカビ症」の発症が、2006年末、日本でも確認されました。
確認されたのは、 ペットとして飼育されていたカエルで、野外での感染例は幸い今のところ報告されていませんが、万一、この病気が野外に広がった場合、日本の両生類、そして自然の生態系がどのような影響を受けることになるのか、誰にも分かりません。
これから先、日本に生息する両生類と生物多様性を保全するためにも、「カエルツボカビ症」対策についての取り組みの大切さを、広く伝えてゆくことが、今必要とされています。
この問題に関心を寄せ、感染の拡大防止に取り組む、研究者や獣医師、動物園関係者、ペット業界関係者、環境団体などは、「カエル」そして「自然」を守ることへの関心・意識の向上を図り、さまざまな分野の人々に協力を呼びかけるため、「カエルツボカビフォーラム2007」を開催することにしました。
【場所】麻布大学(JR横浜線矢部駅北口徒歩4分)大教室及び3号館談話室
【時間】9:00〜18:00
【講演プログラム】 大教室
■午前の部:10時〜11時
【1】カエルと日本人: 相模原市立博物館 学芸員 秋山幸也
【2】生態系から見た日本におけるカエルの存在
1)南の島の両生類:自然遺産としての価値、
島嶼生態系の中での役割とその脆弱性
琉球大学熱帯生物圏研究センター 教授 太田英利
■午後の部:12時30分〜17時30分
2)世界から見た日本の両生類:その多様性、
固有性と保全上の位置づけ
京都大学 教授 松井正文
【3】世界におけるカエルツボカビの現状
広島市安佐動物公園 管理課長 桑原一司
【4】日本におけるカエルツボカビの現状
1)飼育下(一般愛好家、流通過程)での汚染の状況と
その対策、問題点
麻布大学 准教授 宇根有美
2)野生下での状況とその対策、問題点
慶応義塾大学 准教授 福山欣司
3)南西諸島におけるカエルツボカビ対策の状況
環境省自然環境局 澤志泰正
【5】カエルツボカビの特徴と問題点
神奈川県衛生研究所 黒木俊郎
【6】国内におけるカエルツボカビの検査体制
独立行政法人国立環境研究所 五箇公一
【7】カエルツボカビの治療の実際とその問題点、飼い主の立場
田園調布動物病院 院長 田向健一
*講演プログラムは変更される場合があります。予め御了承ください。
【ポスター討論会及び展示物見学】 3号館談話室
第1回:9時〜10時、第2回:11時〜12時30分、第3回:講演終了後〜18時
ツボカビ対策には、各分野の協力が不可欠です。各分野における具体的な取り組みの状況、問題点などをポスターとして展示し、市民、企業、専門家、研究者、獣医師などが一同に会し、参加型の意見交換会を開催します。特に、今後のツボカビ対策に有用となる発展的議論の場とすることをめざします。
ポスター及び展示物(予定)
* 日本におけるカエルの有様
(野生動物、愛玩動物、実験動物としてのカエル):麻布大学獣医学科 松井久実
* ツボカビ市民活動の1例(相模原市):麻布大学環境政策学科 村山史世
* 展示施設におけるツボカビ対策:広島市安佐動物公園 園長 福本幸夫
* 沖縄県獣医師会の取り組み:那覇獣医科病院 副院長 高良淳司
* 野外でカエルの死体を発見したら!:カエル探偵団
* コア獣医師制度:麻布大学獣医学科 宇根有美
* 野外におけるツボカビ対策の普及啓発:日本自然保護協会 大野正人
* ツボカビの消毒法・検疫:(予定:オリバー動物病院 院長 西尾里志)
* ペットとしてのカエル:ワイルドスカイ 松園純
* 海外におけるツボカビ関連法律事情:名古屋大学 杉山伸、添田
* 日本におけるツボカビ検査体制:国立環境研究所 五箇公一、今藤夏子
* ツボカビ検査用Swabのとり方(ビデオ上映):爬虫類・両生類の臨床と病理の研究会
* ツボカビ対策のための製品紹介(抗菌、抗カビ剤、水質改良材、濾過材など)各種企業
【登録日】2007.05.17
[財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)]今後のイベント
【東京都】 イベント |
開催日:2024.12.14(土)
募集期間:2024.11.06(水)
〜 2024.11.30(土)
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【東京都】 イベント |
開催日:2025.01.11(土)
募集期間:2024.11.06(水)
〜 2024.11.30(土)
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