■ワークショップ | 日程:2025年3月10日(月)~3月14日(金) 場所:東京・国立オリンピック記念青少年総合センター |
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■提案発表会&企業トークセッション | 【サステナブル編】日時:2025年6月2日(月)17:30~20:00 【再エネ編】日時:2025年6月10日(火)17:30~20:00 場所:早稲田大学コマツホール 東京都新宿区早稲田鶴巻町513 早稲田大学リサーチイノベーションセンター(121号館) |
主催:気候変動の課題解決に取り組む学生ワークショップ実行委員会
共催:環境省、東京大学未来ビジョン研究センター、九州大学洋上風力教育研究センター、東京理科大学、東邦大学、東洋大学、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュートKeio STAR、福岡大学、早稲田大学、東京科学大学ゼロカーボンエネルギー研究所
目次
❶ 本ワークショップの趣旨 ❷ 実施内容 ❸ ワークショップ実施スケジュール ❹ 講演者及び訪問先等一覧
❺ 提案発表会&企業トークセッション ❻ ワークショップの成果(提案) ❼ 参加学生の属性とアンケート
❽ 気候変動の課題解決に取り組む学生ワークショップ実行委員会
気候変動問題は経済社会の様々な側面に深刻な影響を与える問題であることが明らかになってきた現在、気候変動問題に対して、社会全体として分野や世代を横断した連携により具体的な対策を立案し、実行する必要がある。
このため、将来に向け脱炭素対策の分野横断的な連携の機会とプラットフォームを形成することを念頭に、今後の気候変動対策を担う人材育成を行うことも目的として、各分野の関係者が協力して大学生、大学院生による気候変動対策に関する提案作成を行うためのワークショップを開催した。また、優良な提案については、多様な関係者の参加により実行可能な提言として活用されるよう努めるものとした。
大学生・大学院生を対象に広く参加を公募し、参加者に対して、以下の4つのサブテーマを示し、サブテーマ毎にグループに分かれて提案を作ることとした。具体的には、気候変動問題やそれと関連する再生可能エネルギーやサステナブル等の問題に関して、最新の情報や研究成果を講義により提供した。これらを元に、参加者が議論し、気候変動対策に関する提案を作成・発表し、専門家が講評した。
【サブテーマ】
1)地域における再エネ導入に向けた政策課題(LR)
課題:再エネ導入をめぐっては、更なる導入促進策とともに自然環境との調和、コンフリクトなどの課題にどのように対応するか。
2)地域におけるサステイナブルな調達に向けた政策課題(LS)
課題:サステイナブルな社会構築のため、地域における消費、行動などを変えていくため、地域はどのような対応がありうるか。
3)グローバルな観点からの再エネ導入の政策課題(GR)
課題:世界的に官民連携による合意形成が始まっており、再エネ導入と必要なインフラなど、海外におけるエネルギートランジションの課題にどう対応するか。
4)グローバルな観点からのサステイナブルな調達への政策課題(GS)
課題:サステイナブルな消費に向けて、製品のグローバル・サプライチェーンを踏まえた、適正な調達、貿易をどのように実現するか。
■事前学習会(オンライン)
2月28日(金) | 10:00 - 11:00 | [講演]地域の脱炭素を進める仕組み、サスティナビリティやローカルSDGs |
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11:00 - 12:00 | [講演]パリ協定や気候変動を中心とした国際的な制度的な動き |
■学生ワークショップ
3月10日(月) | 12:30 | 受付 |
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13:00 - 16:00 | ワークショップ説明・基調講演 | |
16:00 - 17:00 | アイスブレイク | |
19:00 - 21:00 | [講演]ルールの重要性を考える グループ討論 | |
3月11日(火) | 9:00 - 12:00 | [講演]消費とグローバル生産、認証を考える |
13:00 - 14:30 | [講演]NGO、金融、企業から見たグローバルルール | |
15:00 - 17:30 | [講演]グローバルなエネルギー政策課題 | |
19:00 - 21:00 | 制度構築(演習) | |
3月12日(水) | 9:30 - 11:30 | [自治体訪問]地域における再エネ導入【1】(東京都庁) |
13:30 - 14:30 | [講演]地域における再エネ導入【2】 | |
15:00 - 17:30 | 車座意見交換会 | |
19:00 - 21:00 | グループ討論・アイデア出し | |
3月13日(木) | 終日 | グループ討論・提言案作成・発表準備 |
3月14日(金) | 9:00 - 12:00 | 提言案発表・講評 |
13:00 - 15:00 | 振り返り・今後について | |
15:00 | 解散 |
基調講演(気候変動) | 高村ゆかり | 東京大学未来ビジョン研究センター教授 |
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江守正多 | 東京大学 未来ビジョン研究センター 副センター長 教授 | |
石井菜穂子 | 東京大学 グローバル・コモンズ担当総長特使、未来ビジョン研究センター 特任教授、グローバル・コモンズ・センター ダイレクター | |
講演(ルールの重要性) | 福田かおる | 衆議院議員 |
講演(エシカル消費) | 河口真理子 | 立教大学 特任教授、不二製油グループ本社ESGアドバイザー、大和総研 特別アドバイザー |
講演(水産資源) | 花岡和佳男 | 株式会社 シーフードレガシー 創立者/代表取締役CEO |
講演(認証) | 山口真奈美 | 日本サステナブル・ラベル協会 代表理事 |
講演(企業脱炭素) | 藤井健吉 | 花王株式会社 研究開発部門研究主幹 研究戦略・企画部部長(レギュラトリーサイエンス) |
講演(電力) | 黒沢厚志 | 一般財団法人 エネルギー総合工学研究所 カーボンニュートラル技術センター 地球環境グループ 部長 |
講演(再エネ) | 安田陽 | ストラスクライド大学 電子電気工学科 アカデミックビジター |
車座講師 | 西哲史 | 堺市議会議員 |
三好智子 | 国際有機農業運動連盟(IFOAM)アンバサダー | |
北橋みどり | 株式会社 E-konzal(イー・コンザル)主任研究員 | |
星野智子 | 一般社団法人 環境パートナーシップ会議 代表理事 | |
講演(脱炭素政策) | 田中信一郎 | 千葉商科大学 基盤教育機構 准教授 |
講演(行政制度) | 村松大輔 | 東京都環境局 気候変動対策部環境都市づくり課 制度調整担当 |
講演(地域脱炭素) | 馬島貴教 | 長野県環境部 環境政策課企画経理係 |
講演(地域脱炭素) | 藤野純一 | 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)サスティナビリティ統合センター・プログラムディレクター |
講演(気候変動) | 久保田泉 | 国立環境研究所 社会システム領域(地域計画研究室)/主幹研究員 |
ファシリテーター | 高瀬桃子 | Willing Hands On 代表 |
村上千里 | 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会理事 |
※敬称略、順不同
学生の提案発表会を2日間にわたって、産業界のゲストの方々のトークセッションと講評を交えて実施した。
学生が3月に提案した内容をブラッシュアップするにあたり、ゲストが事前に助言や協力も行った。(学生のプレゼンは❻を参照)
(1)サステイナブルな社会の構築(6月2日)
グループテーマ
●地域におけるサステイナブルな調達に向けた政策課題(LS)
●グローバルな観点からのサステイナブルな調達への政策課題(GS)
トークセッション登壇者
氏家啓一 | 国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン |
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平井江理子 | 楽天グループ株式会社 地域創生事業 |
花岡和佳男 | 株式会社シーフードレガシー代表取締役 |
平野芳紀 | 三起商行株式会社(ミキハウス)経営企画本部ESG推進部 |
松島義幸 | MPSジャパン株式会社代表取締役 |
*ファシリテーター:山口真奈美(日本サステナブル・ラベル協会)
*講評:上記登壇者、大森恵子(環境省地域脱炭素推進審議官)
(2)サステイナブルな再エネ拡大(6月10日)
グループテーマ
●地域における再エネ導入に向けた政策課題(LR)
●グローバルな観点からの再エネ導入の政策課題(GR)
トークセッション登壇者
小島隆司 | 株式会社リエネ 代表取締役(兼 東急不動産株式会社環境エネルギー事業本部) |
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沼滝ゆりか | 東急不動産株式会社 プロジェクト共想部 |
村田聡一 | 株式会社博報堂プロダクツインセンテイブプロモーション事業本部 |
内田東吾 | イクレイ(持続可能な都市と地域を目指す自治体協議会)事務局長 |
齋藤このみ | 東京都環境局気候変動対策部環境都市づくり課 |
*コーディネーター:丹羽弘善(デロイトトーマツ コンサルティング執行役員)
*講評:安田 宗浩(電気事業連合会広報部)、大崎信慈(SSEパシフィコ 株式会社政策・規制部長)、上記登壇者、大森恵子(環境省地域脱炭素推進審議官)
全8チームが以下のような提案を行った。
【提案:ローカルなサステイナビリテイ(LS)】
チーム名:わたがし
SustainabilityとWell-beingの両立と、Co-Benefitを実現する地域をつくりたいと考えた。お花には、リラックス効果や、地域のらしさを表現する力があるので、お花×地域づくりで、地域住民のWell-beingの向上に寄与するのでは?
【提案:グローバルなサステイナビリテイ(GS)】
サステナブルな未来のための食生活支援アプリ「サスめし」
チーム名:Nanboku
サステナブルな食生活の重要性に着目し、アプリを活用した食生活支援を提案する。ターゲットやビジネスモデルを想定し、利用者の健康と販売における環境負荷削減の両立を目指す。
~サステイナブルなおしゃれを楽しむ~
チーム名:ヴァイタミンD
ファッションを取り巻く、大量生産・大量消費・大量廃棄による人権侵害・環境破壊の課題を見直し、消費の再構築を促すアイデアを3つ提案する。(1)レンタルサービス、(2)ストーリーワッペン、(3)ローカルブランド。
プレゼン資料はこちら ▶【提案:ローカルな再エネ(LR)】
~分散型インフラで地域の長生きに貢献したい!
チーム名:良食良寝
災害に強いまちづくりと地域経済の活性化を目指し、電気・水道といったインフラを地域分散させるPPA&WPA(電力購入契約&水購入契約)を提言する。
〜地方における再エネ導入のための推し活の活用〜
チーム名:ほぼハンバーグ
地域主導型の再エネ事業の課題である、初期資金の調達と地域住民からの理解・応援を得るための解決策として、推し活の収益構造を活用する案を提案する。
プレゼン資料はこちら ▶【提案:グローバルな再エネ(GR)】
チーム名:矯正視力
国レベルではなく、課題を抱える都市と、再エネ技術を持つ都市をマッチングするようなデータベースを整備することで、双方の課題解決を目指す。
チーム名:自由人(海賊版)
「みんなで使う電力をみんなで発電する」ことを理想として掲げ、CO ₂を排出する火力発電の利用率を下げ、異なる環境での再エネ移行における発電可能量の違いを是正する方法を模索した。
プレゼン資料はこちら ▶※関係者の皆様へ
上記提案は気候変動の課題解決のために学生が考えた内容ですので、今後、関係者の皆様との連携によって企業でのご活用などをご検討いただけることがあれば幸いです。
ご関心のある方は、ぜひご検討をお願いします。
尚、その際に本提案に含まれる独自のアイデア、イラスト、試算値などの無断使用はお控えください。ご関心のある方は、主催者にご連絡をいただけますようお願いいたします。
■参加学生の属性
(1)参加大学
参加人数 | 大学(全19大学) |
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1名参加 | 愛知淑徳大学、旭川医科大学、宇都宮大学、京都大学、神奈川大学、早稲田大学、長崎大学、東京大学、東邦大学、東北大学、福岡大学、立命館アジア太平洋大学、琉球大学 |
2名参加 | 東京理科大学、島根県立大学 |
3名以上参加 | 関西学院大学(4名)、中央大学(3名)、福岡大学(3名)、北海道大学(9名) |
※下線は共催校
(2)所属学部と学年(n=36)
■学生のアンケート結果
(1)今回のワークショップで、気候変動問題に関する興味が高まりましたか。

(2)今後のキャリア形成において、今回のテーマに関連したカーボンニュートラルの取り組みをしたいと思いますか。

(3)これからあなたがやってみようと思うことはなんですか。(複数回答可)

委員長 高村ゆかり | 東京大学未来ビジョン研究センター教授 |
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堀史郎 | 日本規格協会 グローバルリサーチセンター フェロー/研究員、東京大学公共政策大学院TECUSE客員研究員 |
杉山昌広 | 東京大学未来ビジョン研究センター教授 |
森田香菜子 | 慶応義塾大学経済学部准教授 |
竹内彩乃 | 東邦大学理学部生命圏環境科学科准教授 |
早渕百合子 | 九州大学大学院 芸術工学研究院 芸術工学専攻環境設計部門准教授 |
松本健一 | 東洋大学経済学部教授 |
渡邉万里子 | 東京理科大学経営学部経営学科講師 |
蟹江憲史 | 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授、慶應義塾大学SFC研究所xSDG・ラボ代表 |
犬束学 | 早稲田大学カーボンニュートラル社会研究教育センター准教授 |
緒方道子 | 福岡大学研究推進部准教授 |
藤野純一 | 地球環境戦略研究機関サステイナビリティ統合センター・プログラムディレクター |
山口真奈美 | 日本サステナブル・ラベル協会代表理事 |
村上千里 | 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会理事 |
大森恵子 | 環境省地域脱炭素推進審議官 |
※敬称略、順不同
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