■ワークショップ | 2024年3月13日(水)~3月17日(日) 於:東京・国立オリンピック記念青少年総合センター |
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■発表会 | 2024年6月5日(水)~6月6日(木) 於:東京理科大学及び早稲田大学 |
主催:気候変動の課題解決に取り組む学生ワークショップ実行委員会
共催:環境省、東京大学未来ビジョン研究センター、九州大学グローバルイノベーションセンター、東京工業大学科学技術創成研究院ゼロカーボンエネルギー研究所、東京理科大学、東邦大学、東洋大学、慶應義塾大学SFC研究所×SDG・ラボ、福岡大学、早稲田大学
目次
❶ 本ワークショップの趣旨 ❷ 実施内容 ❸ ワークショップ実施スケジュール ❹ 講演者及び訪問先等一覧
❺ 発表会及びトークセッション ❻ ワークショップの成果(提案) ❼ 参加学生 ❽ 気候変動の課題解決に取り組む学生ワークショップ実行委員会
気候変動問題は経済社会の様々な側面に深刻な影響を与える問題であることが明らかになってきた現在、気候変動問題に対して、社会全体として分野や世代を横断した連携により具体的な対策を立案し、実行する必要がある。
このため、将来に向け脱炭素対策の分野横断的な連携の機会とプラットフォームを形成することを念頭に、今後の気候変動対策を担う人材育成を行うことも目的として、各分野の関係者が協力して大学生、大学院生による気候変動対策に関する提案作成を行うためのワークショップを開催した。また、優良な提案については、多様な関係者の参加により実行可能な提言として活用されるよう努めるものとした。
大学生・大学院生に対して広く参加を公募し、参加者に対して、以下の4つのサブテーマを示し、サブテーマ毎にグループに分かれて提案を作ることとした。具体的には、気候変動問題やそれと関連する生物多様性や循環経済等の問題に関して、最新の情報や研究成果を講義や現地見学により提供した。これらを元に、参加者が議論を行い、気候変動対策についての提案を作成、発表し、専門家による講評を行った。さらに、提案について参加学生、教員等による投票を行い、優秀提案を選定し、表彰した。
【サブテーマ】
1)地域脱炭素の計画と実施
現在、市町村などで進められている地域脱炭素について計画から実施までそれぞれの段階での課題や合意形成、関係者の連携等のあり方を踏まえ、再エネ電力、モビリティ、省エネなどの脱炭素技術・対策の実装等についての方策を提案する。
2)電力分野の気候変動対応への方策(再エネ拡大と電力安定供給や環境配慮)
再生可能エネルギー電力の導入について、電力安定供給や環境への配慮の課題を踏まえ、それらを両立させつつ再エネを拡大していく方策を提案する。
3)鉄鋼業の気候変動対応への方策
気候変動対応を踏まえた世界の鉄鋼の将来における日本の鉄鋼産業の課題と役割を踏まえ、気候変動に対応した技術で作られる製品を適正価格で購入してもらうための社会システムなど効果的な方策を提案する。
4)持続可能なサプライチェーンにおける認証
持続可能な生産や脱炭素経営、ネイチャーポジティブに配慮した経営をサプライチェーン全体で実践していく方策としての認証制度に着目し、情報の共有や体制の構築などの課題を踏まえ、消費者、投資家等が認識を共有し、認証システムを効果的に活用する方策を提案する。
3月13日(水) | 12:00 | 受付 |
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12:30 - 13:30 | ワークショップ説明・アイスブレイク | |
13:30 - 17:30 | 基調講演 | |
19:00 - 21:00 | グループ討論 | |
3月14日(木) | 10:00 - 11:30 | [現地見学]営農型太陽光発電施設(千葉エコ・エネルギー) |
13:00 - 16:00 | [現地見学]JFEスチール東日本製鉄所千葉地区 | |
19:00 - 21:00 | グループ討論 | |
3月15日(金) | 9:30 - 11:30 | [現地見学]東京電力パワーグリッド株式会社にて意見交換 |
13:30 - 17:30 | 環境認証について企業とのディスカッション | |
16:30 - 17:30 | 地域脱炭素について自治体との意見交換 | |
19:00 - 21:00 | グループ討論 | |
3月16日(土) | 終日 | グループ討論・提言案作成、発表リハーサル |
3月17日(日) | 9:00 - | 提言案の発表準備 |
13:00 | 提言発表・講評、表彰等 | |
15:30 | 解散 |
基調講演(気候変動) | 高村ゆかり | 東京大学未来ビジョン研究センター教授 |
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基調講演(鉄鋼) | 手塚宏之 | JFEスチール株式会社専門主監(地球環境) |
基調講演(認証) | 山口真奈美 | 日本サステナブル・ラベル協会代表理事 |
基調講演(地域脱炭素) | 藤野純一 | 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)サスティナビリティ統合センター・プログラムディレクター |
基調講演(電力) | 黒沢厚志 | 一般財団法人 エネルギー総合工学研究所プロジェクト試験研究部 研究理事 主席研究員 |
現地視察 | 馬上丈司 | 千葉エコ・エネルギー株式会社代表取締役 |
現地視察 | 鷲見郁宏 | JFEスチール株式会社 技術企画部理事 |
岩﨑公彦 | JFEスチール株式会社 技術企画部副課長 | |
見学及び意見交換 | 岡本浩 | 東京電力パワーグリッド株式会社副社長 |
片岡俊朗 | 東京電力パワーグリッド株式会社経営企画室副室長 | |
認証について企業との ディスカッション |
速水亨 | 速水林業代表 |
木村彰 | 小林メリヤス株式会社社長 | |
鈴木彩子 | セブン&アイ・ホールディンスグス サステナビリティ推進部 | |
地域脱炭素 | 坂本恒星 | 高知県黒潮町 住民課 環境保全係長 |
ファシリテーター | 高瀬桃子 | Willing Hands On 代表 |
村上千里 | 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会理事 |
(1)6月5日に東京理科大学において、産業界のゲストの方々からのトークセッション、地域脱炭素及び電力に関する、学生の提案発表会を行った。
●トークセッション(鼎談):岡本浩氏(東京電力パワーグリッド株式会社副社長)、沼田昭二氏(株式会社町おこしエネルギー会長)、山口典男氏(ユビ電株式会社社長)
●提案発表:地域脱炭素(学生グループからの発表)、電力(学生グループからの発表 ※一部のチームは、録画、もしくはリモートでの発表)
└コメント:上記の登壇者の方々
(2)6月6日に早稲田大学において、産業界の方々からのトークセッション、鉄鋼、認証の学生の提案発表会を行った。
●トークセッション(鼎談):
【グリーンスチール】司会:杉山昌広氏(東京大学)
鷲見郁宏氏(JFEスチール株式会社)、ニコラス・ボルツェ氏(テッセンクルップ駐日代表)、佐々木緑氏(大成建設株式会社環境経営推進部)
【サステイナブル認証】司会:山口真奈美氏(日本サステナブル・ラベル協会)
飯澤雄三氏(日本マクドナルド株式会社)、鈴木彩子氏(株式会社セブン&アイ・ホールディングス)、鈴木啓美氏(フェアトレードカンパニー株式会社)
●提案発表:グリーンスチールの拡大手段(学生グループからの発表)、サステイナブル認証の利用拡大方策(学生グループからの発表)
└コメント:上記のゲストの方々、上記の登壇者の方々
●統括セッション:リフレイミング後藤敏彦氏
※尚、提案のブラッシュアップに際し、以下の方々にご協力いただきました。
黒沢厚志(エネルギー総合工学研究所プロジェクト試験研究部 研究理事)、馬上丈司(千葉エコ・エネルギー株式会社代表取締役)
9チームから以下のような提案を行った。(プレゼン資料参照、一部3月の提案を含む。)
(理想郷の輪(ゆーとぴあのわ))
脱炭素先行地域プラットフォームの改革
脱炭素先行地域プラットフォームの改革として①AI活用によるソリューション提案とマッチングなどのシステム効率化、②ベンチャー参入により主体を増やすことで脱炭素取組地域を増加させる。
(シャグリラの積)
北海道岩見沢市グリーンイノベーション:
寒冷地の脱炭素化に向けて
エネルギー消費量や人口減少が激しい、寒冷地、岩見沢において、水素燃料電池鉄道導入:積雪量を活かし、雪水の電気分解により水素を生成。自治体間連携:岩見沢をお米を食べている東京の人を石見沢に呼び込むことにより交流。
プレゼン資料はこちら ▶Grid System of House Using EV and electricity truck with Battery Resolution
EVを利用して家庭での太陽光発電による電力を蓄電拠点に運搬、さらには電気収集車による電力回収と蓄電拠点への運搬を可能とする系統接続のプラットフォームを構築する。
再生可能エネルギーを安定供給するために
電力会社が太陽光発電や蓄電池による再エネ事業を実施し、それに対し投資家がESG投資を行うパッケージを構築する。さらに出資者名については、再エネ電力を利用する消費者に表示され、電力消費者に出資者の取組が伝わることとなる。
プレゼン資料はこちら ▶(チピチャパ)
鉄鋼業グリーン変革のパイオニアへ
プロジェクトGX-SB
「誰もがグリーンスチールを当たり前に知っている、使っている社会」のため、鉄のミュージアムを建設。グリーンスチールについての展示やポップアップを通じて、理解を深める。スチールを使った複合拠点とする。
プレゼン資料はこちら ▶(te2)
One Suggestion for promoting Green Steel Usage
水素製鉄によるCN鉄の販売戦略として、CN鉄のコストの上昇分は、鉄が材料であることから最終製品の価格には影響はわずかであること、また、最終製品の付加価値を上げるため、企業連携によってそれを高めていくことで達成する。
プレゼン資料はこちら ▶(おせちーむ)
ECOせち
認証製品の認知度を上げるために国際認証食材で作ったカスタマイズ可能なおせちを販売する。おせちには、付録として家族で遊べるようなゲームやパンフレットをつけ、またフォローアップメールを送ることで継続的な行動変容を働きかける。
プレゼン資料はこちら ▶(お菓子パラダイス)
持続可能なサプライチェーンにおける認証
日本の若者に認証商品が売れることを目指して、QRコード決済を利用し、認証商品を購入することでゲームが進められる認証商品ゲームを開発し、普及させる。
(ビビンバこわい)
あなたのCO2 CO2(コツコツ)で認証を
認証支援団体を設立し、カーボンクレジットの売却益で認証取得費用を補填し,認証の取得を進める。また、消費者に対して、気候変動関連の認証についての消費者教育を行う。
※関係者の皆様へ
上記提案は気候変動の課題解決のために学生が考えた内容ですので、今後、関係者の皆様との連携によって企業でのご活用などをご検討いただけることがあれば幸いです。
ご関心のある方は、ぜひご検討をお願いします。
尚、その際に本提案に含まれる独自のアイデア、イラスト、試算値などの無断使用はお控えください。ご関心のある方は、主催者にご連絡をいただけますようお願いいたします。
(1) 参加学生の属性
①参加大学
2023(26大学48名) | |
1名参加 | 一橋大学、慶應義塾大学、桜美林大学、芝浦工業大学、中京大学、島根県立大学、東海大学、日本大学、明治学院大学、立命館アジア太平洋大学 |
2名参加 | 岡山大学、関西学院大学、早稲田大学、京都府立大学、東京大学 |
3名以上参加 | 北海道大学(7名)、福岡大学(5名)、東京理科大学(3名) |
※下線は共催校
②所属学部と学年
(2) 学生のアンケート結果
①今回のワークショップで、気候変動問題に関する興味が高まりましたか。
②今後のキャリア形成において、今回のテーマに関連したカーボンニュートラルの取り組みをしたいと思いますか。
③今後のキャリア形成において、今回のテーマに関連したカーボンニュートラルの取り組みをしたいと思いますか。
委員長 高村ゆかり | 東京大学未来ビジョン研究センター教授 |
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堀史郎 | 東京大学公共政策大学院TECUSE客員研究員 |
杉山昌広 | 東京大学未来ビジョン研究センター教授 |
森田香菜子 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所 生物多様性・気候変動研究拠点主任研究員 |
竹内彩乃 | 東邦大学理学部生命圏環境科学科准教授 |
早渕百合子 | 九州大学グローバルイノベーションセンターアドバンストプロジェクト部門准教授 |
松本健一 | 東洋大学経済学部教授 |
渡邉万里子 | 東京理科大学経営学部経営学科講師 |
蟹江憲史 | 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授、慶應義塾大学SFC研究所xSDG・ラボ代表 |
犬束学 | 早稲田大学カーボンニュートラル社会研究教育センター准教授 |
緒方道子 | 福岡大学研究推進部准教授 |
藤野純一 | 地球環境戦略研究機関サステイナビリティ統合センター・プログラムディレクター |
山口真奈美 | 日本サステナブル・ラベル協会代表理事 |
村上千里 | 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会理事 |
大森恵子 | 環境省政策立案総括審議官 |
※敬称略、順不同