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油汚染 環境用語

作成日 | 2003.12.03  更新日 | 2009.10.14

油汚染

アブラオセン   【英】Oil Contamination  

解説

ガソリン、軽油、重油など石油系炭化水素による土壌や地下水などの汚染。石油の貯蔵・精製所やガソリンスタンド跡地などで、貯蔵施設の腐食や事故による漏洩などが主な汚染原因で、工場移転や土地の転売・再開発等により顕在化してきている。また、海洋においては、船舶の通常運航に伴う油等の汚染物質による汚染に加え、座礁や衝突など事故による重油等の大量流出も深刻な被害を及ぼしてきた。

土壌、地下水の汚染原因となる油類は、輸送用燃料のガソリン・軽油、暖房や動力燃料の灯油や重油、潤滑油や有機溶剤など、用途により特性も異なる。ガソリンや軽油など比重の小さい油は地下水面まで到達してもそれ以上浸透せず地下水面に沿って水平方向へ拡散する。有機塩素系溶剤など比重の大きい油は垂直方向の浸透が強く、容易に地下水面に達して不透水層に沿って拡散する。さらに粘性の高いアスファルト等は土粒子に付着して蓄積するなど、油の成分によって拡散の性状が異なり、汚染の調査や浄化に際して留意を要する。

汚染土壌の処理は、焼却や固化などの廃棄処理と、汚染油分の分離・除去や微生物による分解浄化(バイオレメディエーション)の浄化処理とに分類できる。

なお、環境省では、2006年3月に油汚染対策ガイドラインを取りまとめている。

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