一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.12.12 更新日 | 2009.10.14
草の根無償資金協力
クサノネムショウシキンキョウリョク 【英】Grant Aid for Grass-Roots Groups
解説
日本のODA(政府開発援助)には、技術援助、無償資金協力などの形態があるが、草の根無償資金協力は、従来の一般無償資金協力において対応が困難であった比較的小規模の案件に、迅速かつ的確に対応することを目的に設けられた制度である。対象は比較的小規模なプロジェクトで、開発途上国の地方公共団体、研究・医療機関、及び途上国において活動しているNGO等からの要請に対し、当該途上国の経済・社会状況等の諸事情に精通している日本の在外公館が迅速かつ的確に対応することを可能とするものとして、1989年度より導入された。
導入当初は小規模無償資金協力と称し、1989年度は32カ国95件、約2億9,400万円、1990年度は44カ国、92件、約2億9,600万円の援助を実施。2001年には、117カ国2地域、1,731の案件が実施され、およそ総額100億円の規模で行われた。環境の分野では「民生・環境」の分野として、特に井戸を作るといった飲料水供給の件が多く行われている。
この制度は草の根レベルに届くきめ細かい援助として各方面から高い評価を得ている。