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ライチョウ 環境用語

作成日 | 2021.09.21  更新日 | 2021.09.22

ライチョウ

ライチョウ   【英】Rock Ptarmigan  

解説

キジ目キジ科の鳥類

ヨーロッパからロシア、北アメリカ、グリーンランドにかけての北極を取り巻く地域に広く分布し、日本に生息するニホンライチョウは最南端に隔離分布している固有亜種。

日本では本州中部の高山帯(頸城山塊、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山、南アルプス)に分布する。おもにハイマツ帯で繁殖し、雪田植生など高山植物の葉や花、果実などを食べるが、時期によって昆虫なども捕食することが知られている。難消化性の餌を消化吸収するため、発達した盲腸と特徴的な腸内細菌叢を有している。冬期にはより低標高の森林限界付近まで移動して越冬する。

生息数は、1980年代には約3,000羽と推定されたが、2000年代には2,000羽弱に減少したと推定されている(信州大学)。

種の保存法では1993年から国内希少野生動植物種に指定され、2012年にレッドリストのランクが絶滅危惧IB類に上がったことを受けて、2014年に保護増殖事業計画が作成され、ケージ内保護や捕食者対策をはじめとする様々な取組が実施されている。2015年からは生息域外での飼育繁殖も進められている。

また、2019年からは、一度は絶滅した中央アルプスに自立個体群を復活させるため、乗鞍岳から有精卵や家族群を移植する試みが開始されている。

文化財保護法では1955年から特別天然記念物に指定されている。(2021年8月作成)

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