一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

可採年数 環境用語

作成日 | 2021.09.21  更新日 | 2021.09.21

可採年数

カサイネンスウ   【英】ratio of reserves to production  

解説

石油等の資源についてある年の埋蔵量をその年の年間生産量で割った値であり、毎年、その年間生産量で操業していった場合、何年生産が継続できるかを示す指標。

埋蔵量は、存在量(原始埋蔵量)のうちのその時の経済的、技術的条件下で掘り出すことが可能な埋蔵量(可採埋蔵量)であって、確定度が高い量を示す確認埋蔵量が通常使用される。可採年数は、油田等の発見によって増加し、生産によって減少する他、原油価格の上昇や、開発技術の向上によって拡大する可能性があり、さらに生産量も変化するため、この年数が油田等の寿命や資源の採掘可能年数を示すとは一概には言えない。

世界のエネルギー、資源の可採年数は、石油53.5年、天然ガス48.8年、石炭139年といわれているが、例えば石油の場合、オイルショック時(1970年代)には石油資源の枯渇が懸念されたが、その後は回収率の向上や新たな石油資源の発見・確認により40年程度で推移した。化石燃料の使用量の増加によってピークオイル論が議論されてきたが、近年は、米国のシェールオイル、ベネズエラやカナダの超重質油の埋蔵量が確認され、可採年数は増加傾向となっている。また、今後使用量の増加が見込まれるコバルトは54年、リチウムは220年と計算されている。(2021年7月作成)

この解説に含まれる環境用語

この環境用語のカテゴリー

関連Webサイト