一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2015.01.21 更新日 | 2015.01.23
EU2030気候エネルギー政策枠組
イーユー2030キコウエネルギーセイサクワクグミ 【英】2030 Framework for Climate and Energy Policies
解説
欧州委員会(EC)が2014年1月に公表した2030年を目標とした地球温暖化防止のための政策枠組で、(1)温室効果ガス排出量の対1990年比で40%削減、(2)再生可能エネルギー導入比率を最低27%、(3)省エネ指令の改正検討、(4)欧州域内排出権取引制度(EU-ETS)の再構築、を柱とするもの。前回の2007年に策定された2020年を目標とした政策枠組では、温室効果ガス排出量の20%削減、再生可能エネルギー導入比率20%、省エネ達成率20%という「トリプル20」がパッケージとして打ち出されていた。
なお、前回の政策枠組との比較では、再生可能エネルギー導入比率の目標値はそれほど高くなっておらず、国別の目標値も定められていないこと、省エネ達成率の目標値設定も見送られたこと、その一方、温室効果ガス排出量の削減率は比較的高くなっていることから、排出削減に目標を一本化し、その実現を、新たに市場安定化リザーブ制度(余剰排出権の一定量をリザーブに出し入れすることにより、排出権価格を安定させるための制度)を創設して再構築するEU-ETSに委ねた内容になっていると見ることができる。
この解説に含まれる環境用語
この環境用語のカテゴリー
関連Webサイト
- 2030 framework for climate and energy policies:http://ec.europa.eu/clima/policies/2030/index_en.htm
- EU 欧州委員会が2030年に向けたエネルギー効率目標を30%とする政策文書を公表(EICネット海外ニュース):http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=32778&oversea=1