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総合治水 環境用語

作成日 | 2012.05.16  更新日 | 2012.05.30

総合治水

ソウゴウチスイ  

解説

ダム建設や河川改修、調節池や下水道の整備など、ハード面の治水施設整備などに加えて、ソフト面の対策などを含むより総合的な治水対策のこと。特に近年は都市部において、河川下水道の整備などの治水対策が一定の進捗をみているにもかかわらず、毎年継続的に水害が発生したり、洪水に対して脆弱な地下鉄や地下街などに対する浸水被害も多発したりしていることを受けて、用地買収や施設整備など時間と費用のかかるハード面の対策だけでない治水対策の必要性が指摘されてきた。具体的には、公共施設などにおける雨水浸透施設(雨水浸透ますや透水性舗装など)の設置、市街化調整区域の保持や緑地の保全・回復など適正な土地利用といった流域対策に加え、雨量や水位情報の収集・提供や予警報システムの確立など警戒・水防体制の強化や、浸水予想区域図等の作成と公表、河川清掃等民間活動の支援・育成等を含む広報・PR活動等のソフト面の対策が進められている。

なお、都市型水害の頻発の要因としては、(1)地表面がアスファルトなどに覆われることによる流域の保水・遊水機能の低下、(2)地下利用など土地利用の高度化による被害の拡大・深刻化、(3)ヒートアイランド現象地球温暖化が原因と考えられる集中的な豪雨の発生などが上げられている。

国土交通省(当時建設省)では、毎月5月15日を総合治水の日(1987年より)として、またこの日を初日とした一週間(5/15-5/21)を総合治水推進週間(1991年より)として定め、総合治水対策の啓発活動などを行っている。

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