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クニマス 環境用語

作成日 | 2011.07.01  更新日 | 2012.05.30

クニマス

クニマス   【英】Black kokanee  

解説

サケ科の魚類。日本固有亜種。秋田県田沢湖のみに分布していた。1940年1月以降、発電や農地開発を目的として、玉川(雄物川水系)から強酸性の水が田沢湖に導入されたことに伴い絶滅したと考えられていた。ところが、1935年に10万粒の発眼卵が移植された湖の一つである山梨県西湖の湖底に仕掛けられた刺し網で、2010年3月-4月にかけてクニマスと同定できる9個体が捕獲されたことが、京都大学中坊徹次教授らの研究グループにより発表され、話題になっている。

近縁のヒメマスに比べて、体に黒点がなく、鰓の一部である鰓耙(さいは)が少ない。全長は30cmぐらいまで。田沢湖では、湖岸の砂礫底で周年産卵し、通常は湖の深部に生息していたと言われる。

環境省レッドリスト(2007年)では、絶滅種(EX)として記載されているが、今後新知見の確認などを踏まえて改訂される可能性もある。

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