一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.14
有効煙突高
ユウコウエントツダカ 【英】Effective Height of Stack / Effective Plume Height
解説
実際の煙突の排出口の高さではなく補正された排出口の高さのことで、排煙が大気中を上昇し、最終的に到達する煙軸の高さをいう。
排煙は、煙突から排出されるときには吐出速度による慣性効果や排煙熱量による浮力を持っている。このため、排煙は煙突から出た後も上昇し、周辺の空気と混ざることで上昇力を弱め、最高到達高度に達することになる。この最高到達高さが「有効煙突高」である。
有風時における煙突の風下の最大着地濃度は有効煙突高の2乗に逆比例するので、有効煙突高を増すと周辺での着地時の大気汚染物質濃度が低下する。
煙の上昇高さの計算式として、「窒素酸化物総量規制マニュアル」では、有風時については『CONCAWE(コンカウ) 式』、無風時については『Briggs(ブリッグス) 式』を用いることとしている。また、大気汚染防止法(1968)では硫黄酸化物の排出基準に関わるK値規制、悪臭防止法(1971)では特定悪臭物質の規制において、『ボサンケ式』を有効煙突高の計算式として使用している。