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這い回る経験主義 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2009.10.14

這い回る経験主義

ハイマワルケイケンシュギ  

解説

日本で経験主義教育と呼ぶ場合、通常はデューイ(米国の哲学者、1952没)の経験主義教育論を指す。経験を単なる環境から主体への一方的(受動的)作用としてではなく、主体と環境との相互作用として捉え、経験を質的に発展・再構成していくところに教育的意義を認め、人間の成長がみられるとする教育論。

これに基づいた経験学習は、子どもの興味・関心を重視し、現実の日常生活経験から教材を求め、問題解決能力の育成を図ろうとする。

日本では、戦後の新教育の理論的、実践的基盤となり、新たに教育課程に創設された「総合的な学習の時間」のねらいとも合致する。

一方で、生活経験を重視するあまり、伝統的な学問体系の教授が軽視され、断片的な学習に終わって知識の積み重ねが不十分であったり、また活動という手段が目的化された活動主義に陥りがちなどの批判や反省が湧きあがる。「這い回る経験主義」とは、これらの批判を揶揄したものである。

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