一般財団法人環境イノベーション情報機構
作成日 | 2003.09.12 更新日 | 2009.10.16
南極の春
ナンキョクノハル 【英】Antarctic Ozone-Depletion in Spring
解説
南半球にある南極では、厳しい冬季が終息し、芽吹きの季節を迎える「春」は、北半球にある日本とは異なり、9月から10月ころにあたる。
南極域上空では、冬から春にかけて南極上空を取り巻く「極夜渦(きょくやうず)」と呼ばれる強い渦上の気流が安定的に生じるため、冬季には極めて低温になり、極域成層圏雲と呼ばれる雲が生じる。CFC(各種フロン)等が分解してできる塩素や臭素は、この雲の粒子表面での反応で活性度の高い状態に変換され、春(9-11月)になって日が当たるようになるとこれらが分解して塩素原子や臭素原子を生成する。これが、オゾンの破壊反応を進行させ、オゾンの量が大きく減少させる原因となっている。